神戸市-KOBE-


定例会見 2015年(平成27年)8月11日

最終更新日
2015年8月14日

発表項目

平成26年度各会計決算(見込)及び行財政改革の実績
(1分49秒)

在宅勤務制度の導入等による仕事と家庭の両立推進
(4分34秒)

マイナンバー制度の導入に関する神戸市の対応
−コールセンター・相談窓口を全国に先駆けて開設します−
(4分15秒)

介護保険事業のアミューズメント型デイサービスの規制
(10分36秒)

質疑

発表項目についての質疑応答

その他の質疑応答

発表項目

平成26年度各会計決算(見込)及び行財政改革の実績

久元市長:
 私から、今日4点説明させていただきます。
 1点は、平成26年度決算と行財政改革2015の件です。平成26年度の一般会計の決算は、4年連続で、財源対策によることなく、実質収支の黒字を確保することができました。約16億円の黒字ということになっています。
 また、標準財政規模との比較での将来負担比率あるいは実質公債費比率も改善をしていますし、国の制度上、地方交付税の肩がわりをしている臨時財政対策債以外の借金、市債も減少していますので、着実に神戸市の財政は好転をしていると申し上げていいかと思います。



 そうはいいましても、将来的には扶助費の増加などが見込まれますから、神戸市の財政状況は決して楽観できません。引き続き政策の優先順位をつけて、メリハリをつけた予算編成をして、財政運営の健全化を進めていくということ。
 これは手綱を緩めることなく行っていきたいと考えています。

在宅勤務制度の導入等による仕事と家庭の両立推進

久元市長:
 2番目は、在宅勤務の導入です。平成27年9月1日から神戸市におきまして在宅勤務を導入します。この在宅勤務の導入は、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)をしっかり確保していくことが目的です。
 特に女性職員や、ご家族の介護を行っておられる職員の皆さんに、こういう在宅勤務制度を導入することによりましてワーク・ライフ・バランスをしっかりと確保してほしいという狙いが込められています。
 対象職員は、常勤職員のうち係長以下の職員。それから要件は、小学校就学前までの子どもを養育している、あるいは介護を行っている職員、在宅勤務が可能な業務に従事をしていることです。
 そして、利用定員は20人ですが、利用状況に応じて順次拡大をしていきたいと考えています。
 当然のことながら、職員の自宅で仕事をすると−週1回を上限にして−希望する職員にはタブレット端末を貸与する。あと、タブレット端末の活用で自宅での電子メールの利用やスケジュールの確認、あるいは外部アクセス用ファイルサーバーに保存した電子データの利用あるいは編集が可能になります。



 正直言いまして、内容的にはまだまだ不十分かなと感じています。
 私は、市長になりましてすぐにこの在宅勤務をできるだけ早く導入すべきだと考えていましたが、結果的には兵庫県に先を越されることになりましたし、兵庫県と比べましてもかなり不十分な内容になっています。
 やはり職員の皆さんの意向を十分、今後もよく聞き取って、この在宅勤務の制度をさらに充実をしていかなければいけないと感じていますが、まずは第一歩が踏み出せたと感じています。





 それから、在宅勤務では残念ながら−井戸知事に「負けました」と申し上げたんですが−この点は兵庫県に遅れをとりましたが、神戸市独自の仕事と子育ての両立をはかっていくための対策−これは若手の皆さんを中心に考えていただきました−「仕事と子育ての両立を上司が応援するプログラム」を始めたいと思っています。
 これは、お父さん・お母さんになる職員に、「仕事と子育ての両立デザインシート」が入った封筒を上司が自分でサインして渡します。そして、受け取った職員は、このシートにご自分の子どもさんと家庭の状況や、こういう休暇制度、休業制度をとりたいということを書きます。そして、上司が仕事と子育ての両立を図っていくために相談に乗るというような仕組みです。
 また、(対象の)職員の皆さんには、先輩の経験談とか、どういうような休暇、休業の仕組みがあるのかということを、大変わかりやすく書いた冊子を配ります。この冊子を参考にして子育てと仕事の両立を図ってほしい、という取り組みを始めることにしました。

マイナンバー制度の導入に関する神戸市の対応

久元市長:
 3番目が、マイナンバー制度の導入です。マイナンバー制度については、10月1日からマイナンバーの通知をすることができるようになりまして、神戸市も順次、住民の皆さんにマイナンバーを通知することになりますが、全国に先駆けて「マイナンバーのコールセンター」を創設します。
 9月1日からマイナンバーのコールセンターの電話番号は、0120-81-0178です。(電話番号の語呂は、「はい!マイナンバー」)−以前に何か奇妙な番号をつけた局もありましたが−今回は割合にいい番号になっているかと思います。これは、マイナンバーカードの申請方法や制度についての質問に対応するものです。



 マイナンバーについては、やはり丁寧に市民の皆さんや企業の皆さんの相談に乗っていかなければいけないということで、このコールセンターに加えまして、10月1日から各区支所、出張所にも相談窓口を設置します。
 また、番号通知をご持参いただければ、申請書の記載のお手伝いも実施します。従来から出前トーク、あるいは事業者さん向けの説明会も行っていますが、積極的にカードの普及・周知活動を行っていきたいと考えています。



 マイナンバー制度ですが−最近は広く報道されるようになっていますが−10月からマイナンバーが住民一人一人に通知をされることになります。そして、来年の1月から、申請に基づきまして、新しい番号と身元を証明するマイナンバーカードが交付をされることになります。
 行政機関の窓口とか、勤務先にマイナンバーを申告して、マイナンバーカードを提示する場面が順次発生していきます。扶養申告とか、就職をした時の雇用契約とか、労災とか年金とか国保とか介護とか、いろんな場面にこのマイナンバーが使われるようになるわけです。



 神戸市では、これに加えまして、来年の1月から証明書を交付、住民票の写しなどをコンビニで交付できるようにします。
 また電子申請の取り扱い業務も大幅に拡大します。制度導入を契機にこのICTを積極的に導入しまして、行政運営の効率化と市民サービスの更なる向上を図っていきたいと思っています。当然のことながら個人情報保護、あるいは犯罪防止のために、神戸市としても万全を期していくことは当然です。
 マイナンバーは、一生使う番号ですから、とにかくマイナンバー通知を無くさないということ、これはぜひお願いをしたいと思います。
 そして通知の紛失防止、個人情報保護、なりすまし犯罪の防止のために、早目にマイナンバーカードを申し込んでいただきたいと思っています。
 事業主の皆さんにはマイナンバーを適切に取り扱っていただくということは当然ですが、従業員の皆さんへの制度の周知、それからカードの申請をお勧めしていただきたいと考えていますので、よろしくお願いします。

介護保険事業のアミューズメント型デイサービスの規制

久元市長:
 4番目は介護保険の関係です。介護保険には、いろいろなサービスがありますが、その中でデイサービスを行っている事業所があります。この事業所の指定に関する問題です。
 最近、このデイサービスを行っている介護事業所の中に、パチンコとかマージャンとかカードゲームとか、そういうアミューズメント機能を持った設備を置いて、デイサービスを行うような事業者が出てきています。
 アミューズメント型デイサービスと呼んでいますが、カジノ型デイサービスという人もいます。カジノ型デイサービスという人の方が多いかもわかりません。



 デイサービスを行う事業所は介護保険法に基づきまして、関係する政省令と神戸市の条例で要件を満たしているものを指定することができるわけですが、現行法令では、こういうタイプのものについては規制のルールがありませんでした。そこで他の自治体では、首をかしげながらも、こういうものを指定してきているわけです。
 神戸市では、全国で初めて条例を改正しまして、この種のカジノ型デイサービスについては規制をしたいということで条例を立案します。



 それでは−条例改正に関わりますから−法律との関係などについて基本から説明をさせていただきたいと思います。
 介護保険は様々なサービスを行っています。訪問系のサービス、通所系のサービス、短期滞在型、居住系、入所系とあるわけですが、その中でデイサービスは、訪問系のほうは高齢者のご自宅にホームヘルパーの皆さんなどが訪問をするというタイプのサービスです。
 また、通所系のサービスは、デイサービスを行っている事業所に対して高齢者の皆さんが通って、そこで様々な機能訓練を行うというものです。



 このデイサービスは、心身の機能をとにかく維持していただくという機能訓練を行いまして、家族の負担を軽減すると。とにかく、できるだけ元気に日常生活をしていただく、そのために入浴とか排せつとか食事などの日常生活のお世話の他に、いろいろな体の機能を維持するための機能訓練というものを行っているわけです。
 そして、在宅生活を継続して、自立した日常生活を送っていただくことを目的にしています。



 この通所介護ですが、非常に増えています。神戸市内で見ますと、介護保険が創設されました平成12年から見れば、事業所数は58カ所から461カ所に、定員も1,250人から1万人を超える約8倍に。延利用者数も、最近では2万2,000人余りということで、約4倍に急速に増えているわけです。そういう中で多様なサービスが行われてきているわけです。
 このデイサービス事業者は、地域主権一括法−地方分権の流れ−の中で政令指定都市に権限移譲が行われてきました。そして、神戸市は、市内事業所について指定するわけです。指定についての基準は、厚生労働省令に基づいて条例で定めるとなっています。



 そこで、最近出てきているものがアミューズメント型のデイサービスです。(配布している資料に掲載されている写真は)厚生労働省のホームページにあるもので−非常に楽しそうにゲームを楽しんでおられますのと、参加者の声が飛び交ってとても明るい雰囲気ですねという(キャプションも付いています)−こういうものも(機能訓練に)役に立つと厚生労働省は言っているわけです。
 しかしながら、最近この機能訓練室の中にパチンコを置いたりマージャン台を置いたりカードゲームをするようなテーブルを置いたりしまして−ここは一体何なんでしょう、どこなんでしょうと−遊技場かと思われるような事業所が出てきています。
 そしてこのような場所では、一日中パチンコ、マージャン漬けにすると、そういうサービスが機能訓練という名称で行われるということ。
 これは介護保険法に基づく本来の趣旨に沿った適正なサービスであると、我々神戸市としては考えられないのではないだろうかということで、一定のものを規制することにしました。



 (規制内容としては、)遊技を常時主体とした機能訓練を行っている、これはやはり不適切ではないだろうかと。
 もう一つは、疑似通貨等の使用が射幸心、依存心を著しく高める恐れがあるのではないだろうか、そういうものは規制していこうということです。
 それから賭博または風俗営業等を連想させるような広告を出しているものも規制をする必要があるのではないだろうかという考え方で、こういうものについては指定をしないとすることができるという条例改正を行うということです。



 誤解がないように申し上げますが、マージャンをしたりパチンコをしたりカードゲームをすること全部を否定しようというものではありません。
 そういうものを、他の機能訓練と一緒に組み合わせて提供するということは、厚生労働省のホームページにもあるように、これはむしろ高齢者の皆さんの頭脳とか身体を活性化するメリットもあると思います。問題は、こういうものを「常時主体としてやろう」としていることです。
 それから、いわゆるカジノを否定しようという考え方がこの条例の意図としてあるわけではありません。
 カジノの可否というのは国会において、法律の改正が要りますから、国会でしっかりと議論をされる必要があると思います。
 カジノの可否の議論と今回は関係がありません。



 このような、いわゆるカジノ型の−先ほど申し上げましたような特徴を有する−サービスは、やはり介護保険のサービスの対象とすることは不適当ではないだろうかという意図です。
 というのは、介護保険の財源は1割あるいは所得によっては2割の自己負担の他、大部分は公費と保険料によって賄われるわけです。
 こういうような、適当とは考えられないようなサービスによって給付費が上がるということになりますと、それは保険料の上昇や利用者の自己負担の増加に繋がっていきます。
 つまり、このような施設を認めることは、それ自体問題があるのみならず、納税者あるいは被保険者の負担の増加に繋がっていくということで、こういう面からも好ましくないのではないかと考えました。



 実は、このような常時主体となって、訓練と称したサービスが行われている事業所について、他の自治体では幾つか認めて指定をしています。
 その理由としては、介護保険法の中に、これを禁止する規定がないということで認めざるを得ないという判断になって、他の自治体では認めてきていますが、神戸市としては、やはり地方分権の考え方、地方自治体の独自の判断で、これは規制ができるし、あるいはすべきであると、こういう観点に立って、ご説明しているような内容の条例改正をしたいと。
 8月14日から8月30日までパブリックコメントにかけまして、幅広くご意見をお伺いして、その結果を踏まえて市会に関係条例の改正案を提案したいと考えています。

発表項目についての質疑応答

介護保険事業のアミューズメント型デイサービスの規制(テキスト版)

記者:
 まず、市内の現状ですが、具体的にそういった問題と見られるような遊技を常時主体としたような施設の、例えば申請があったとか、申告しているもの以外に何か、そういう実態があったとか、そういうことがあるのであれば教えてください。
 また、条例改正をした場合に、具体的に規制をどのようにするのかというところで、例えば施設の認可をするときに、チェックするとか、または定期的に監査をされるとか、その辺りを教えてください。



久元市長:
 まず、こういう介護保険の事業所は神戸市が指定をしない限りサービスはできませんから、こういう実態は今はありません。
 それから、今は具体的な申請はまだありませんが、他の自治体で行われているような、同じような形態のサービスを行っている事業者から事前の相談がありまして、申請の動きがあると。
 そういうような情報をキャッチしましたので、今回、こういう動きを私どもとしてはしたということです。
 それから、条例改正をしますと、先ほど申し上げましたような要件に該当するものは、神戸市としては指定しないとすることができますから、そういう内容のものは指定をしないことになります。

発表項目以外の質疑応答

政務活動費の不適切な使途

記者:
 昨日、神戸市会で「架空アンケート調査で拠出した政務活動費を、選挙費用として各議員に配っていた」という結果報告がありましたが、その報告を受けて、市長の考えを伺いたいです。



久元市長:
 前回(7月15日の定例会見)、政務活動費についての質問がありました時に、いわゆる政務活動費を使って、架空の調査を発注したと報道されていました「大野一議員が、自ら真相の究明をしていただきたい」と申し上げたと記憶しています。
 しかしながら、その後の動き、それから昨日の代表者会議、その後の記者会見を見ますと、残念ながら、大野一議員個人の行為というものではなくて、やはり複数の議会の議員に関することになってきていると感じています。
 特に、政務活動費は会派に交付されていますから、この問題は今年の4月時点に存在をしていた「自民党神戸」という会派に交付された政務活動費が、報告されている使途とは違う使途、特に「選挙の陣中見舞いとして交付をされた」という発言も見られるわけで、この点については、やはり残念ながら、議会に対する信頼を傷つけていると、傷つける結果になっているのではないかということで、私としては大変遺憾に感じています。
 ぜひこの点については、その当時の自民党神戸に、その会派に属しておられた議員の方々から、真相が語られ、そして究明されることを期待したいと思います。
 さらに、自民党として刑事告発されたということですから、これはそれを受けて、関係当局はどのように動かれるのかということについて、関心をもって見守っていきたい、注視をしていきたいと思います。



記者:
 今、「個人ではなくて複数の議員に関わってきている」という発言がありましたが、昨日の会見では、大野さん単独なのかの質問で、代理人側は「いや、皆さん認識があったんではないか」とか。議員さんたちは「知らなかった」という、結構食い違いもあったりしましたが、まず、そもそも、政務活動費が選挙費用に使われているという、率直な感想を教えてください。



久元市長:
 政務活動費は、条例で定める使途に基づいて交付されるわけですね。ですから、その使途に従って交付をされると。
 そして、それをどういう使途に使ったのかということについては、市民に対して報告する義務がありますから、その使途ではない、そういう目的に使ったということになってくると、これはやはり本来の政務活動費の目的とは違うということになりますから、やはりそこをどのように考えるのかということ以前に、まず、事実関係をしっかりと究明をしていただくということ、これが大変大事ではないかと思います。

須磨多聞線の工事着手

記者:
 須磨多聞線の工事の件で、今後、神戸市は着工に向けた動きを進められるということで、自治会側が協議の場をというか、合意のないままに神戸市が着工を始めることに対して反発されていますが、市長はどのように、今後の動きをお考えか教えてください。



久元市長:
 須磨多聞線−これは山陽電車をまたぐ、高架橋を含む都市計画道路−は、都市計画決定がされてから、かなりの長い年月が経っています。そして周辺道路もかなり混雑をしていますから、やはりこれは待ち望まれている道路だと思います。
 しかし、その一方で、地元の住民の皆さんからは、これに対する反対の声があり、そして公害の調停も出されたと。ただ、公害の調停については、これは一昨年になりますが、兵庫県の公害審査会の調停委員会から打ち切りをすることになっています。ですから、法的には、これで一応決着がついているわけですね。環境影響評価につきましても、これは神戸市としても実施をしてきている状況にあります。
 ですから、やはり私どもとしては、ぜひこの事業を進めていかなければいけないと思いますが、やはり関係住民の皆さんのご理解をいただくことが大変重要ですから、そういう努力を続けながら、必要な作業は行っていかなければいけないと考えています。



記者:
 どこかの段階で、住民の合意がなくても、やむを得ないという判断になるのかどうかという辺りはいかがでしょうか。



久元市長:
 これまでもいろいろと努力をしてきましたが、残念ながら調停ということもありましたから、必ずしも、住民の皆さんからご覧になられた時に、神戸市が十分な説明をしたかどうかというところについては議論があると思います。ですから、やはり従来以上に住民の皆さんにしっかりとした説明をしていかなければいけない。例えば住民の皆さんも交えたワークショップみたいなものも開いて、改めてご要望をお伺いするということもやっていかなければいけないと思います。
 ただ、住民の皆さんが全てこの道路に反対しているわけではないと思うんですよ。この事業が進んでいないために、渋滞をしている道路の沿線の方々もいらっしゃるわけですね。
 ですからやはり、住民の皆さんの意見も分かれている。分かれているということを考えれば、なお一層、やはり住民の皆さんの意見をしっかりと聞かなければいけない、そのための努力をしていくことが求められると思います。初めから、合意がなくても進めますという立場には立ちません。そういうことであれば、なかなか住民の皆さん、同じテーブルについていただけないだろうと思います。
 やはり胸襟を開いて、神戸市としても、これまでの経過とか、この事業の必要性だとか、あるいは住民の皆さんの御要望をお聞きした上で、それに対してどういう対応ができるのかということを、やはり同じテーブルについてしっかりと議論をすることが必要ではないかと思います。