神戸市-KOBE-


定例会見 2015年(平成27年)3月10日

最終更新日
2015年3月13日

発表項目

東日本大震災から4年
(2分06秒)

ラグビーワールドカップ2019神戸開催に向けて
(1分17秒)

神戸市職員採用試験 試験区分の見直し
(1分55秒)

神戸市顧問の就任・継続
(3分11秒)

企業拠点(本社機能)移転補助制度・第1号の適用
(3分08秒)

ビッグデータを活用した観光マーケティング
(11分46秒)

市税のクレジットカード収納
(1分27秒)

質疑

発表項目についての質疑応答

その他の質疑応答

発表項目

東日本大震災から4年

久元市長:
 明日で、東日本大震災から4年になります。
 今もなお、行方不明の方が2,500名を数え、23万人にも及ぶ皆さんがふるさとからの避難を余儀なくされています。また、8万人を超える皆さんが仮設住宅で今なお暮らしておられます。
 被災された皆様方にとりましては、厳しく長い4年間であったと思います。



 復興が進むにつれまして、復興住宅でのコミュニティの形成など、神戸でも顕在化した問題が生じつつありますし、今なお続く福島第一原発事故の収束や産業復興など、まだまだ課題は山積をしています。
 早期かつ着実な復興を切に願っているところであります。



 一方で、未来を見据えた取り組みも確実に根づいてきています。
 これまで神戸市では、震災を経験したまちとして、少しでも被災地のお役に立つことができるよう、この4年間、さまざまな支援を行ってきました。現在、4つの自治体に対して13名の職員を派遣しています。
 このような支援をこれからも続けていきたいと思っています。



 また、震災を忘れないための取り組みも行っていますが、そういう中で、被災市民同士の交流、あるいは学校単位での子供たちの交流も行われるなど、確実に絆が生まれています。
 私たち神戸市民はこの絆を絶やすことなく、次の世代につながる、より確かなものに育んでいきたいと考えています。

ラグビーワールドカップ2019神戸開催に向けて

久元市長:
 今日は、資料はお配りしていませんが、2点、まずお話をさせていただきたいと思います。



 最初は、ラグビーワールドカップ2019の神戸開催です。3月2日に12の開催都市の1つとして神戸が選ばれました。
 この開催決定に向けてご支援をいただきましたさまざまな関係方面の皆さま、また、幅広い神戸市民の皆さんのご支援に、改めて感謝を申し上げたいと思います。



 今年は、9月から10月にかけて、ラグビーワールドカップ2015、イングランド大会が行われます。
 こういうような機会も活用しまして、これから2019年まで、確実にこのラグビーワールドカップに向けての盛り上がり、機運を醸成していきたいと思います。
 そして同時に、確実に準備作業も行っていきたいと考えています。

神戸市職員採用試験 試験区分の見直し

久元市長:
 2点目が、平成27年度の神戸市職員の採用試験についてです。
 前回、この点について人事委員会に幾つかのお願いをしているということを申し上げました。
 試験区分、試験科目ですね、やはり時代の変化、そして神戸市が直面をしている課題に応じて見直していくべきではないかと。
 そして例えば、神戸医療産業都市の推進に必要な知識を持った人材、そして、神戸市が力を入れています環境の分野で知見を持った人材、そういう方が神戸市職員になることができるような試験の見直しを人事委員会にお願いをしていました。



 この点については、昨日人事委員会から発表があったと思いますが、試験区分の見直しが行われています。
 大学卒採用については、医療産業都市、環境分野で活躍できる人材を採用していくために、試験区分として「生物」「環境」区分を新設すると。
 そして、衛生監視区分を「獣医」「畜産」「水産」「生命科学」「薬学」区分に改めると。「生命科学」という分野が入ったわけです。



 私からの要請に対応していただいて、スピーディに試験区分の見直しを行っていただいたことは大変ありがたく、人事委員会に感謝を申し上げたいと思います。
 この試験区分に応じて、優秀な人材が神戸市の採用試験にチャレンジをしていただきたいと願っています。

神戸市顧問の就任・継続

久元市長:
 それでは、資料をお配りしている項目につきまして4点お話をさせていただきます。
 最初に神戸市の顧問の委嘱です。前警察庁長官・米田壯氏、株式会社大丸松坂屋百貨店執行役員・柚木和代氏を、新たに神戸市顧問に委嘱したいと思っています。
 また、既に顧問にお願いをしており、現在顧問として在任していただいています増田寛也氏の任期は、今年の3月31日で切れますが、引き続き、あと1年顧問としてお願いをしたいということです。



 この3氏の経歴については、米田壯氏は神戸市のご出身であり、警察庁へ入庁され、一筋に警察行政を歩まれました。そして、平成25年1月から第24代警察庁長官に就任をされて、この1月に退官されています。
 米田壯氏は、このように幅広い警察行政で活躍をしていましたので、そういう豊富なご経験を生かしていただいて、安全・安心なまちの実現に向け、神戸市の危機管理全般について助言をいただきたいと考えています。



 柚木和代氏につきましては、大丸神戸店の店長として活躍をされました。
 卓越した経営手腕を発揮されただけではなく、神戸市のまちづくりや魅力発信に大きな貢献をいただきました。
 現在は株式会社博多大丸の顧問もされているわけですが、引き続き神戸の魅力発信、神戸経済の活性化についてご助言をいただきたいと思っています。



 増田寛也氏につきましては、地方創生、また人口の動向につきまして、我が国を代表するオピニオンリーダーとして活躍をしておられるわけですが、本市としては、昨年の第2回の有識者会議に講演をいただいたり、ディスカッションを行っていただいたり、また、直接それ以外の面でもいろいろなご助言をいただいています。
 平成27年度は、神戸市として地方人口ビジョン、また地方版総合戦略、さらには、神戸市としてのビジョン2020を策定することになる大変大事な年度になりますので、このような作業に当たり、引き続き増田寛也氏のご助言をいただきたいと考えています。

企業拠点(本社機能)移転補助制度・第1号の適用

久元市長:
 2番目が、本社機能、企業拠点の移転補助制度について、第1号として三菱重工業株式会社を適用することになりました。
 この本社機能移転補助制度については、当初予算案の発表の時にもご説明をしましたが、東京一極集中への是正を目指した地方創生の取り組みとして、国が27年度の税制改正で地方移転強化税制を創設することになっています。
 しかしながら、国の制度では、近畿圏の既成市街地の一部−本市の既成市街地、和田岬、それからポーアイの2期−が対象外となっていまして、これは大変理不尽なことだと私も国に対して申し上げてきました。
 しかし、残念ながら、これは国の制度としてにっちもさっちもいきませんので、本市として独自に企業拠点移転補助制度を創設しました。兵庫県も産業集積条例を改正しまして、本社機能の移転に対する補助制度や税制優遇措置を新設する予定と聞いています。
 この結果、県市協調による本社機能の移転に関する優遇支援措置としては、国内ではトップレベルの制度になるわけです。



 こういうように準備を進めてきたわけですが、そういう中で、三菱重工業株式会社は4月1日に総合研究所を新設するという体制の見直しの中で、品川本社にある技術統括本部の一部を神戸地区の神戸造船所に移転することを決定されました。



 神戸地区に異動となります同社社員は、総合研究所長を含めて、品川本社及び他の研究所等から大体20名前後の規模になると聞いています。
 4月1日には移管が行われますので、本制度の対象事案の第1例目になりますので、ここでご報告をさせていただきたいと思っています。
 三菱重工業株式会社の今回の本社機能の一部移転、一部移管を心から歓迎を申し上げたいと思います。



 県市協調によるこの制度の創設を使っていただいて、ぜひ2例目、3例目という形で東京からの本社機能の移転が神戸市内に続くように努力をしていきたいと思っていますし、直近では、3月12日に東京で「ビジネスセミナー 関西・神戸」を開催しますが、その中でもこの制度についてPRをしたいと思っています。

ビッグデータを活用した観光マーケティング

久元市長:
 3番目が、ビッグデータを活用した観光マーケティングにつきまして、ご説明を申し上げます。
 神戸観光は非常に重要なテーマですが、神戸観光をさらに進めていく上で、ビッグデータを使う、つまり、ウェブ上のさまざまなネット上のつぶやきとか、いろいろなネット上の動きをビッグデータとして掴んで、これを分析することによって神戸観光の課題、そして、今後の展望について一定の方向性を見出すことができました。
 そして、そのような分析を踏まえて、これをどう使って観光戦略を考えていただくのか、3月24日に観光事業者の皆さんを対象にセミナーを開催することにしています。
 そこで、今日は、ビッグデータでどのようなことを読み解くことができるのかについて、簡単に松下広報官から説明させていただきます。



松下広報官:
 (神戸の)平成25年の観光入込客数は3,573万人、宿泊者が481万人と、過去最高の数でした。
 平成27年の目標を2年間前倒しで達成していますが、神戸の観光集客構造には課題があります。
 日帰りが82%、宿泊が18%、そして、近隣都市−近畿圏ですが−からが79%という、日帰り観光と近隣都市からの集客に偏っているという課題を抱えています。



 この課題を解決するために、ビッグデータを活用したマーケティングを実施しました。
 既に神戸に来た人だけではなく、「神戸旅行を思い立ったが断念した人」また、「そもそも神戸旅行を思い立たなかった人」こういう人たちが大きな潜在マーケットであると認識し、アプローチを図ります。



 ビッグデータを読み解く分析手法は、まずは旅行者の意識を読み解く「インサイト分析」、そして、旅行者の行動を読み解く「データ分析」、この2つに分かれます。
 「インサイト分析」を読み解く方法は、まず、5万人のインターネット調査−全国3万人、そして、特に関東2万人−合計5万人にアンケート調査を行いまして、旅行に求めるもの、神戸のイメージ、興味、趣味、また、いつもどんな媒体を見ておられるかを聞いていきました。
 次に、ソーシャル口コミ分析、これはウェブ上でどのようなことがつぶやかれているかを、約8万3,000件のフェイスブック、ツイッター、ブログなどをつぶさに見ていく、抽出していくという作業をとりました。
 そして、ワークショップ洞察は、ネット調査の結果をベースに、データ分析とマーケティングの専門家、約10名がワークショップを行って、今後神戸が何を発信すべき、どういう観光価値を発信すべきかについて、仮説を立てていきました。



 旅行者の行動を読み解く「データ分析」は2手法あります。
 まず1つは、ウェブ上の行動分析、これは約20万人のユニークユーザー(ウェブサイトの閲覧者)に対して、神戸公式観光サイト「Feel KOBE」のどのページを見てどのように離脱したのか、どの流入ワードから公式サイトを訪問されたのか、また、普段はウェブ上でどんなサイトを訪問しているのかを分析します。
 また、この地理情報分析というのは、携帯電話のGPS機能を利用して、どのルートで神戸に入られたか、どのように神戸を周遊されたか、どのぐらい滞在して、神戸の次にどこに行かれたかを分析します。
 これら5つの分析によって、どのように旅を思い立って情報収集し、どう行動して、また、何に魅力を感じたのかを把握していきました。



 そうやってビッグデータを分析することでだんだん浮かび上がってきた「神戸観光の特徴」があります。
 まず、近畿圏内では、今まで、神戸はおしゃれで洗練されたイメージを持たれていて、それはまだ維持しているんですが、関東圏で神戸に対する具体的なイメージがあまりなく、近畿圏内では思われている「おしゃれとか、洗練されているというイメージ」は、東京や横浜に認識されているということがわかってきました。



 一方で、高いリピート力があることもわかってきています。
 「神戸旅行は未経験だけど、神戸旅行に行きたい」という人が36.8%に対して、1年以内に神戸旅行をした人、そして神戸に宿泊した人、それぞれ8割以上の方が「また神戸に行きたい」という意見を持っておられます。
 これらを考えると、一度、神戸を訪れると、急激に神戸のファン度合いが高まって、再訪意欲が高まるということが見えてきます。



 ソーシャル口コミ分析で書かれた内容を細かく見ていると、「何度も、何度来ても」というキーワード、そして、「住みたい」というキーワードが頻繁に出てきます。
 神戸には、1度では回り切れない魅力的な観光資源が多数あり、来訪したくなるポテンシャルを持っていると思われます。
 また、神戸市民が日常的に触れている町並みやお店などに魅力を感じておられ、そこに接するとき観光客の意識が住んでみたいという意識に変化していくのです。
 つまり、神戸のライフスタイル自体が観光資源となると言えると思います。



 観光客の潜在意識の従来のマーケティング調査は、「神戸の何が好きですか」、例えば、「海」とか「山」とか「ショッピング」とか「温泉」ということだったんですが、今回は、「なぜそれが好きなんですか」「どのようにそれを楽しみたいですか」ということを調べてみました。
 それによって、例えば「温泉」が好きでも10〜20代の男性はブランドを重視する、50〜60代の男性は効能や癒しを求めるという傾向がわかってきました。
 このように隠れていた意識がわかることで、ターゲットに最適なPRができるのではないかと考えています。



 分析結果をもとに、関東圏からの観光客獲得に向けて18の神戸の旅の方向性を検証しました。
 まずは、年齢と性別ごとに6セグメント(共通のニーズ等をもつグループ)に分けました。そして、その下に3つずつ、特徴的な志向から導き出された神戸旅の方向性を設定し、合計18のバナーをつくりました。
 このバナーを使って、ウェブ広告を行って反応を総合的に分析しました。


 このうち、優先度の高いターゲットとして6つに絞り込んで動画を制作し、配信もしました。これでさらに重点的に検証していきました。
 それでは、そのうちの2種類の動画を皆さんにご覧いただきたいと思います。
 1つは、上質なものに憧れる20代女性の旅心を刺激するという動画です。
 もう1つは、本物志向が強い女性30〜40代に上質なライフスタイルを表現するという動画です。
 それでは、ご覧ください。



(動画上映)
松下広報官:
 この動画は、人気や話題といったものへの関心が非常に高い層に、限られた人だけが知っている特別感があり、友達にちょっと自慢したくなるような体験を求めています。
 シャンパングラスを片手にディナークルーズ、上空からの一千万ドルの夜景、そして、おしゃれなブティックや雑貨店がお気に入りの神戸として記憶に残るでしょう。
 そんな上質なものに憧れ、ついつい背伸びしたくなる20代女性の旅心を刺激する動画です。


 
松下広報官:
 次は、女性の30〜40代向けの「至福の休日を過ごす」という動画です。
(動画上映)
 都会的なスポットを巡りながら、本物志向のグルメや買い物を楽しみたいこの層は、神戸でのライフスタイルへの憧れを持っています。
 食から生活を彩る品々まで神戸を歩くと必ずいいものに出会える、神戸市民にとっては日常に存在するそんな神戸での至福の休日を表現しています。


 
松下広報官:
 そんな神戸が観光客から選ばれる都市になるために、今回のマーケティング結果を市内の観光事業者の方々と共有したいと考えています。
 行政は、誘客プロモーションに、そして各事業者は、商品造成やサービス提供に活用していただくことで、官民連携した観光の魅力化を図っていきたいと思います。
 3月24日に観光事業者向け説明会を行います。今回のビッグデータを活用したマーケティング結果の詳細は、この説明会でお話しします。
 皆様もぜひ、ご参加いただきたいと思います。



久元市長:
 この説明会では−これは触りだけですので−もっと詳しく説明をさせていただきます。
 一面的な判断は避けなければいけないと思いますが、割合に神戸市内では、神戸の存在とか名前は当然誰でも知っている、誰からも知られていると。「ハイカラなまち、おしゃれなまち」として神戸は広く知られているという受けとめ方が多いんですが、実は、特に関東圏ではそうではないということがわかってきました。
 あまり自己満足に陥ることなく、冷静に神戸の観光プロモーションを行っていく必要があると私は感じました。
 ぜひ、こういう分析を今後の観光プロモーションに活かしていきたいと思います。

市税のクレジットカード収納

久元市長:
 最後は、クレジットカードで神戸市税を納めることができるようにする対応を4月1日から行います。
 クレジットカード納付ができる神戸市税は、普通徴収の市県民税、固定資産税、都市計画税、それから軽自動車税で、VISA、MasterCardが使えるようになります。



 クレジットカードの納付方法ですが、確認番号が印字された納付書が送られてきますので、納付書とクレジットカードを用意していただいて、パソコン、スマートフォン、携帯電話から神戸市ホームページを介して「神戸市税納付サイト」にアクセスをしていただきます。
 納付書に印字している通知書番号、確認番号を入力し、期別を選択して、課税情報を呼び出し、クレジットカード番号を入力して決済するという方法です。一定のシステム利用料がかかりますが、非常に簡単な方法で納付することができるようになります。
 納税環境の向上ということで、納付率のアップにつなげていきたいと思っています。

発表項目についての質疑応答

神戸市顧問の就任・継続(テキスト版)

記者:
 新規で就任されるお二人ですが、特に米田さんですね。神戸サミットなども念頭に置いてアドバイスが欲しいということなのか。
 なぜ、この時期にこの2人にお願いをしたのかということと、具体的にどういった場面でどういう助言を求めていくのかということ。
 増田さんの場合は、人口動態会議でアドバイスをもらうということだったと思うんですが、同様にお二人に期待されることを教えてください。



久元市長:
 神戸サミットの関わりですが、神戸サミットは当然のことながら、ぜひ、神戸で開催をしていただきたいということでお願いしていますが、それは最終的にどうなるかはまだわかりません。
 先日も外務省に中山副大臣を訪ねまして、井戸知事と一緒に強力に要請活動を行いました。最終的にどうなるかはわかりません。



 今回、米田前長官にお願いしましたのは、神戸サミットを念頭に置いているわけではなくて、神戸サミットが開催されようと、あるいは開催されなくても、神戸市の安全・安心、特に危機管理、この危機管理の面で大所高所からご助言をいただきたいということです。
 新年度の予算でも説明を申し上げましたが、新年度は新たに「危機管理戦略研究会」を−仮称ですが−つくりたいと思っています。
 やはり危機管理は大変重要な分野ですが、神戸の危機管理を、更にレベルを上げていく必要があるのではないかと。
 そして、その危機管理の対象、どちらかといいますと、これまでは災害を重点的に考えていましたが、それ以外の事象も、要するに幅広い危機、そして危機に対する対応ということを神戸市として考えていくことが、市民の安全・安心を確保していく神戸市政の責任であると考えています。
 こういうことを考える場合には、地域の状況、そして神戸市の職員の皆さんの知恵、特に震災からの対応を経験してきている職員の皆さんの知識、経験を総動員するということ、これが大変重要ですが、同時に外部からの知恵、知見をいただいていくということが大変重要であろうかと考えています。



 米田前長官は神戸市のご出身で、神戸のことにもご関心がおありで、神戸のこともよくご存じです。
 ぜひ、先ほど申し上げたような分野で大所高所からのご助言をいただきたいと思っています。
 「危機管理戦略研究会」に直接メンバーとして入っていただくことは考えていませんが、そもそも、どういう射程で危機管理ということを考えていったらいいのかとか、あるいはどういうアプローチで危機管理に臨んでいったらいいのかという面で、ぜひ米田前長官のご意見もお伺いして、この研究会をスタートさせていきたいと考えています。





記者:
 具体的なことを念頭に置いているのではなく、幅広い危機への対応というお話だったんですが、その中でも、幅広い危機というのは、例えば具体的にはこんなことを示すなど、何か例示できるようなものはないんでしょうか。
 例えば、去年の長田の女児殺害事件や、そういう面を含めての地域の安全だとか、例えば南海トラフを念頭にした防災だとか、もう少し具体的なことはないかというのが1点と、今後、研究会を立ち上げるということですが、もう少し、どのように米田さんが関わってくるのかを、何か具体的なイメージがあれば教えてください。



久元市長:
 危機管理を考える際に、私は国で仕事をしてきた時に、内閣官房の危機管理チームにも参画したことがありました。
 その時には、ペルーの大使館の突入事件にも遭遇しました。その時に、それからもずっと危機管理に関する仕事も若干関わりながら思いましたことは、危機とは、こういうような事象、例えば災害とか犯罪とか伝染病の蔓延とかというように、あらかじめ想定されるものも危機なんですが、そもそも想定し得ないタイプの危機も存在するのではないだろうかと。
 そういうものに対して、つまり、何が危険、何が起きるのかわからないタイプの危機については、相当幅広い想像力をめぐらしながら対応しなければいけないと感じてきたということが1つです。
 非常にわかりにくいかもしれませんが、これは私の正直なところの実感です。要するに、現代においてどのような危機が起きるのかわからない。そういうことを前提にして、危機管理体制、危機管理を考えなければいけないということは、かねがね思ってきました。
 米田前長官は、ご経歴、あるいは、私も個人的に存じ上げていますが、そういうご経験、知識、そしてセンスをお持ちの方だと考えたから委嘱したわけです。
 その上で、どのような事象かと申しますと、当然のことながら、南海トラフ、それから土砂災害、こういうものについては、かなり相当程度、国の方針も示され、私どもも独自にさまざまな対応をしてきました。
 むしろ今後さらに検討を加えなければいけない分野としては、今おっしゃいました、長田の女子児童の殺害事件、あるいは、昨日洲本でも非常に凶悪な事件が起きました。川崎の中学生殺害事件、それから、原因不明、動機がよくわからない犯罪事象もかなり広く起こっています。こういうような時代は、やはり犯罪心理というものについての分析を、相当地道に行っていかなければいけないのではないだろうかということが1つあります。
 それから、犯罪という面でいいますと、20年前の阪神・淡路大震災の3月には地下鉄サリン事件が起きています。極めて凶悪な犯罪集団による犯罪、こういうものに対しても不断に自治体としても研究していかなければいけないと思いますね。
 それから、原因不明の伝染病の蔓延や、新型インフルエンザというような事象への対応。それから、やはりサイバーテロについてどのように備えていくのか。
 このような面については、警察行政は深く関わってこられたわけです。そういう面で、具体的な局面での助言をしていただきたいと思いますし、最初に申し上げましたが、「危機管理戦略研究会」ではそもそもどういうテーマを設定すればいいのか。この辺は、私どもの知見だけでは不十分な面があるかもしれません。
 それから、どういうようなアプローチで危機管理に臨んでいったらいいのか。こういう点については、ぜひ米田氏のご助言をいただきたいと思います。





記者:
 柚木さんについても期待されることを一言いただきたいんですが、どういう分野でのこんな活躍を期待したいというのがあれば教えてください。



久元市長:
 柚木さんは、大丸神戸店の店長として大変活躍されました。
 もともと大丸さんは、旧居留地にブランドショップを誘致するということで、神戸の顔としての観光スポットに成長させた。これは、行政というよりも大丸さんの貢献が大変大きいと思うんですね。
 そのような流れを引き継いで、柚木店長は、店舗の中のブランドショップを店舗外に出したり、いろいろな誘客機能が非常に高いイベントなども実施されましたし、私も何回かお会いしていますが、神戸に対する思い入れが大変強い方です。これまでも国内の他のところでも活躍しておられましたが、特にこの神戸について非常に強い愛着を持っておられます。
 私が柚木さんに期待したいのは、都市間競争の中にあって、それぞれの都市が発信力を競うということになっています。魅力づくりを競う。そして、その魅力をどう発信するのかを競争する時代になっている時に、他の都市のご経験もあり、これからはまさに神戸とほぼ同じ人口規模を持つ博多で活躍されるということですから、ほかの都市との差別化戦略というようなことについて、特にご助言いただければありがたいなと思っています。

企業拠点(本社機能)移転補助制度・第1号の適用(テキスト版)

記者:
 補助総額はどの程度になる見込みで、一部機能とはどういう機能か教えてください。



職員:
 (神戸地区に異動となる)20名は、東京23区から約半分と、その他地域から半分と一括して想定しますと、雇用の関係で約1,300万円になります。
 一部機能というのは、三菱重工の組織の中で技術統括本部がございます。今回、この中に「総合研究所」をつくりまして、全国に5つある研究所の取りまとめという機能を果たします。
 今回、神戸に移管される機能は、そのまさに取りまとめ部分、総合研究所の所長以下、管理部門とお聞きしています。





記者:
 三菱重工は前期の売上高が3兆6,000億円、今期は4兆円を目指す。営業利益でいうと2,000億円という日本を代表する大企業ですが、こういったところに補助金という形で出すのは、見方によってはばらまきというふうにも見えるんですが、この点はどのようにお考えですか。



久元市長:
 これは、先ほど申し上げましたように、国が23区からの移転という政策を打ち出して、それが、神戸の既成市街地が対象外であるというのは非常に不合理だということが出発点です。
 そして、これを創設することにしましたので、これが適用第1号になったということですね。
 これをつくったから三菱重工が神戸に来ていただいたということはないんですが、これをつくったということが、やはり他の都市と比べまして、神戸の企業誘致戦略を差別化しているということは事実だと思うんですね。
 金額の問題ではなくて、要するに、国ができないことを神戸市は独自にやるという姿勢を評価していただいた面もあるのではないかと感じています。
 ぜひ、今回は20名程度ですが、三菱重工さんに対しては、さらに思い切った本社移転を要請しているところですし、先ほども申し上げましたように、それ以外の企業に対しても、ぜひこれを使って、こういうことがあるということにも着目をしていただいて、神戸に本社機能を移していただきたいと思っています。





記者:
 私が個人的に思うのは、これだけ儲けている企業に、お金をというのもどうかなという見方があると思うんですが、今後、企業の要件を区切るとか、そういったお考えはありますか。



久元市長:
 こういう制度をつくったので、これが適用になるということなんですね。
 更に、これがより大きな建物あるいは設備をつくっていただければ、それに応じて補助金も増えていくことになりますから、それは、ある意味で一定のメリット、効果はあると思います。
 やはり、このような制度を用意していくことが、神戸の企業誘致戦略を他の都市と比べてみて、より優位性を目指したいという非常に大きなシグナルになると思いますから、ぜひこれを活用していただきたいと思います。





記者:
 このケースに続く、2例目、3例目という話がありましたが、今現在で、制度を活用したいという問い合わせは既にありますか。
 あるとすれば何件ぐらいあって、あるいは、移転型と拡充型というのももう1つありますので、それを合わせてどれぐらいの関心を持たれているのか教えてください。



久元市長:
 これはまだ施行されていませんが、予算案を発表してから、東京方面からも問い合わせはあると聞いています。



職員:
 実際に制度の内容に対する問い合わせが、いわゆる事業会社からあるケースと、あとは、特に不動産関係を扱っている不動産事業者から、制度の概要をお聞きするような問い合わせはあります。

発表項目以外の質疑応答

非核神戸方式から40年を迎えて

記者:
 今月18日で非核神戸方式の採択から40年になりますが、特定秘密保護法の影響も指摘する声もある中、今後どのような方針を持たれているか、改めて教えてください。



久元市長:
 非核神戸方式は、神戸市会の決議に則って、それを尊重する形で市長としては運用してきましたので、その方針に今後とも変わりはありません。



記者:
 今後も維持していく方針ということですか。



久元市長:
 そのとおりです。

県議選への樫野氏出馬表明を受けて

記者:
 今度の統一地方選で、市長が市長選を戦われた樫野さんが県議選に出馬されるということを表明されましたが、もしそれについてご所見があればお願いいたします。



久元市長:
 何の感想もありません。