神戸市-KOBE-


平成27年度予算案会見 2015年(平成27年)2月16日

最終更新日
2015年2月16日

発表項目

平成27年度当初予算案(その1)
(6分15秒)

平成27年度当初予算案(その2)
(16分25秒)

平成27年度当初予算案(その3)
(11分22秒)

平成27年度当初予算案(その4)
(10分08秒)

質疑

発表項目についての質疑応答

発表項目

平成27年度当初予算案(その1)

平成27年度 予算案 〜輝ける未来創造都市の実現に向けて〜
久元市長:
 今日は、平成27年度の当初予算について、基本的な考え方を私からご説明させていただきたいと思います。
 初めに、(平成27年度 当初予算のポイント)21ページをご覧いただきたいと思いますが、全体の規模についてです。
 平成27年度の神戸市当初予算の全体の規模ですが、一般会計が7,282億円で3.0%の増、特別会計が7,486億円で8.3%の増、企業会計が3,308億円で356億円、9.7%の減、合計で1兆8,076億円、2.4%の増という数字になっています。
 一般会計が前年度に比べてプラスになるのは、平成22年度以来5年ぶりになります。



 それでは、2ページに戻って、基本的な予算編成の考え方について、ご説明申し上げたいと思います。
 今年で、阪神・淡路大震災から20年の歳月が流れました。復興が進展するなかで財政危機に陥りましたが、これを行財政改革の努力で克服することができました。
 このことによって、私たちは将来に向けての可能性を手にすることができていると思います。
 この可能性を活かして、新しいステージの神戸をつくっていくということが、今、私たちに課せられている使命だと感じています。



 現時点における神戸はどういう状況になっているかを申しますと、端的に申しますと、人口が減少するという時代に入ってきている。3年連続して人口が減少になり、神戸も減少トレンドに入ってきています。こういう時期に私たちは、神戸は、人口減少社会にふさわしい都市像を構築していかなければなりません。
 人口減少対策を講じるとともに、人口減少社会に入ったことを意識したまちづくりというのはどういう姿なのかということを模索する時期に入ってきていると思います。
 住みたい街、住み続けたい街、働きやすい街、訪れたい街、そういうイメージで選ばれる街をどうつくっていくのか、これが今問われている課題だと思います。
 こういう問題意識に立って、平成27年度の予算編成については、「人口減少対策」を行っていくために、居住環境、操業環境を向上させる施策をバランスよく、スピーディーに展開するということを1つの柱にしています。



 いろんな分野の施策をバランスよく進めるわけですが、同時に、安定した成長のためにはいくつかの中心的なプロジェクトを進めていかなければなりません。
 都心の再生、神戸空港・神戸港などの交通インフラの整備、医療産業都市、こういった主要なプロジェクトを重点的に推進するということが2番目の考え方です。



 3番目は、国が地方創生についてのさまざまな方針を出していますし、緊急経済対策も用意されていますから、これらを活用して地方創生と経済の活性化を実行する。
 そのための国の支援策を積極的に活用するということを3番目の柱にしています。



 このような考え方から、予算編成を5つの柱に基づいて編成しました。これは、私が就任したときの政策の柱と同じです。
 この柱を進めて予算を編成するわけですが、個別の施策に入る前に、人口減少社会についての全体的な対応ということから見ますと、やはり基本的な考え方をしっかりとつくらなければいけないということで、27年度においては次期の実行計画、5カ年間にわたる「神戸2020ビジョン」を策定します。
 この2020ビジョンに基づいて、人口減少時代における神戸のまちづくりを形成していこうということですが、人口についてはさまざまな議論がありまして、国においても「人口ビジョン」をつくるということが1つの方針として据えられており、また、「地方版総合戦略」を策定するということが求められていますので、これらを一体的なものとして策定する。
 こういう考え方で2020ビジョンの策定に取り組んでいきたいと考えています。



 人口の動向については、昨年日本創成会議が「今後の消滅可能性」についての言及がありましたが、それを受けて、私は直ちに「人口に関する有識者会議」を設立して、人口問題に関して中心的な役割を政府でも担っておられる増田寛也さんを顧問にお迎えして、さまざまな議論を行いました。
 非常に有益な議論が行われていまして、このようなこれまでの実証的な分析を活かして、この2020ビジョン、地方人口ビジョン・地方版総合戦略の策定を行っていきたいと考えています。
 同時に、これをつくったうえで何かを考えるということではなく、大きな方向性はある程度見通せるわけですから、具体的な施策を、先ほど申し上げましたような考え方に基づきまして予算化しています。

平成27年度当初予算案(その2)

1 市民が元気で働ける にぎわいのある街の実現
久元市長:
 最初の柱は、「企業の競争力の強化」です。
 企業競争力の強化については、戦略産業を育成していかなければなりません。
 そういう意味から言いますと、昨年、MRJ(※)に関連する企業の製造部門が神戸に立地することが決まっていますので、そういうことを見据えますと、航空宇宙分野などへの設備投資を支援していくことが重要です。
 そして、航空宇宙分野のサプライチェーンをどう構築支援するのかということについても、新たな施策を打ち出していきたいと考えています。
※MRJ:三菱リージョナルジェットの略。三菱重工業などが中心となって開発している小型のジェット旅客機のこと



 もう1つは、「企業拠点、事業所の移転・拡充の促進」です。
 国においては、地方創生を進める上で、特に東京23区からの本社機能の移転について、かなり手厚い措置が講じられることになりました。
 ただ、私はこの動向を見まして、「3大都市圏の一定の地域については、この23区からの移転の対象にならない」ということが伝わってきたものですから、去年の暮れに急遽上京しまして、関係府省、また、与党の幹部の先生方にも強くそうあるべきではないと訴えてきました。
 既に三大都市圏を1つの固まりとして考えるのではなくて−中部圏、近畿圏と東京圏では明らかに様相が違っていて−むしろ東京一極集中をどう考えるのか、東京一極集中からの移転先の受け皿としては京阪神の既成市街地も考えるべきであるということを強く申し上げましたが、これは通りませんでした。
 やはり三大都市圏については、半世紀も前になりますが、首都圏整備法、中部圏開発整備法、近畿圏整備法という非常に古い法律での枠組みができていました。
 これはすぐに動かすわけにはいかないということで、具体的に言いますと、神戸の既成市街地がこの対象から外されることになりました。
 そこで、これではいけないということで、神戸市としては、独自にこの国の措置−本社機能を移転した場合の特別償却あるいは税額控除、さらに、雇用者数の増加がある場合には、これに加えた税額にする−と同じ措置を神戸市の単独の措置として用意して、これを補助金として交付する。
 さらに、国にはない措置として、賃貸のケースが増えていますので、賃料の4分の1を3年間助成するという措置をつけ加えて、「移転の促進」を神戸市独自の施策として行うこととしました。



 次に、「起業・創業支援」。これも神戸で新しくビジネスを起こしていただくことが大変大事ですので、開業支援コンシェルジュ(世話役)あるいは神戸スタートアップオフィス、若手IT人材の育成などに取り組みます。
 特に神戸スタートアップオフィスについては、新規施策として三宮周辺に活動拠点を提供して、民間支援事業者による支援を行うことにしています。
 もう1つ、この大きな柱は、オープンデータの推進とIT関連企業の推進です。
 昨年、神戸市としても、独自にオープンデータを活用するためのサイトをつくりましたが、これをさらに拡充して運用します。
 産学官連携によるオープンデータ活用実証事業を行うほか、アイデア発掘、つまりアプリ開発のイベントも開催します。
 さらに、ウエアラブル(小型で直接身に着けて使える電子機器)が最近注目をされていまして、このウエアラブルを使って神戸の産業振興を図っていくための実証事業にも着手します。
 世界的に見ますと、やはりシリコンバレーでの起業の取り組みは大変進んでいます。
 神戸の関係者をシアトルに派遣、こういう取り組みも行っていきたいと思っています。
 神戸のシアトル事務所を廃止して、兵庫県のワシントン州事務所に課長級の職員を派遣し、そこを拠点にしてさまざまな情報収集やビジネスチャンスの発掘、このような取り組みも行っていきたいと考えています。



 次に、「商店街・小売市場の活性化」ですが、昨年度から地域商業の活性化支援事業を創設しました。
 これを引き続き行います。さらに、来年度は空き店舗対策として、民間事業者や大学などから空き店舗の活用のアイデアを募集します。
 それから、新たな取り組みとして、「食都 神戸2020構想」を推進したいと思っています。
 神戸は食の宝庫であり、さまざまな農水産物があります。
 これのブランド化を推進するとともに−先般その取り組みの端緒となる、イチゴの香港への輸出つきまして紹介をさせていただきましたが−海外展開の新ビジネスの支援を行います。
 さらに、フルーツ・フラワーパークの中に道の駅の整備、これが国土交通省の支援を得てできることになりましたので、この整備を行います。



 次に、「観光都市」ですね。観光都市・神戸の魅力を向上させるために、戦略的なプロモーションを強化します。
 海外向けの専用のウェブサイトを充実するとともに、海外のネットワーク拠点を整備します。
 クルーズには従来から力を入れていますが、さらにインセンティブ制度を創設して、初めて入港する、あるいは多数の回数入港してもらう、そのようなクルーズについての補助制度を創設して、平成27年には110隻の入港を目指していくことを考えています。
 あと、個別の話としては、日本を代表する観光地と言ってもいいと思いますが、須磨海岸の遠浅海岸化の整備に着手します。



 次が、「定住・移住の促進」です。これまで神戸では、この定住・移住をテーマにして政策を展開したことはありませんでした。
 やはり人口減少対策を見据えて、神戸が選ばれる都市として移住先になっていく、移住先として選んでもらうと。そのための施策を展開したいと考えています。
 そのために−これはまだ試作品として、なかなかいいデザインではないかなと思っていますが−神戸の移住のためのサイト、神戸に移住をするために参考となるような働く情報、住む情報、あるいは遊ぶ情報、そういういろんな情報を掲載して、神戸が移住先としてどのような魅力を持っているかということについて、優れたデザインのサイトをつくって情報を発信していくことを考えています。
 それから、首都圏における情報発信についても強化します。



 もう1つ移住の方策として考えなければいけないのが「空き家の活用」ですね。
 この空き家の活用は、それ自体大きなテーマですが、使えるいい空き家が神戸にたくさんあります。
 そこで、プロジェクトチームの提言などに基づいて、すまいるネットの中に「空き家活用実現支援ネットワーク」という相談窓口をつくりまして、この空き家を購入したい、あるいは空き家を借りたい希望者と、それから、空き家の所有者あるいは空き家予備軍の所有者の皆さんとマッチングをする仕組みをつくります。
 そして、それ以外にも、中古住宅については性能についての疑問を持たれる方もおられますので、住宅検査、インスペクションの仕組みをつくる、あるいは瑕疵保険制度についての補助を行うと、こういう方策をつくっていきたいと考えています。
 移住のもう1つの柱が、神戸は西区、北区に大変魅力のある農村地帯、里山が広がっています。
 ぜひ神戸で「里山暮らし」をしていただこうと、去年はその一環として、市街化調整区域内の立地制限を緩和することにしました。
 これをさらに予算面でもてこ入れするということで、定住促進コーディネーターの配置や農業サポーターの育成も行っていきたいと思っています。
 里山暮らしについては、この予算に留まることなく、新年度については、さらにいろんな政策を組み合わせたパッケージとして里山づくりを支援すると、神戸の里山に外から移住をしてもらう、こういう取り組みを強力に進めていきたいと考えています。



 もう1つは、計画的に開発をした「団地のリノベーション」(よりよく作り替えることで、価値性能向上を図ること)を行うということで、名谷南センターのリニューアルを、民間事業者の活力を全面的に活用して行います。
 新たに若年世帯に入っていただくような住宅もつけ加えていきます。
 さらに高倉台、多聞台では、モデル団地としてどのような活用策があるかを検討するとともに、市営住宅についても民間活力を導入したリノベーションを行っていきます。



 それから、もう1つの定住・移住のターゲットが「市街地の西部地域」です。
 民間投資を誘導するということで、民間事業者の皆さんの提案を求めるという取り組みを引き続き行っていきますが、下水道中部処理場跡地については、北側と南側に分けて民間事業者を公募し、にぎわいのある施設の配置に取り組みます。
 さらに、各地区の課題・特性に応じた取り組みとしては、兵庫運河周辺地域におけるプロムナード夜間ライトアップ、さらに、新長田駅前の「アスタくにづか」については、業務施設を立地していただくための事業について補助金を交付するという新規事業を行います。



 このほか、やはり神戸を選んでいただくという意味では、芸術・文化の面でどれだけ魅力のあるたたずまい、あるいはイベント、いろんなものが行われているのかということが重要ですから、そういう取り組みも行っていきますが、特に博物館のリニューアルについて検討するということ、神戸ビエンナーレ2015を開催する、ジャズのまち神戸を積極的に全国に発信する。
 それから、北区、西区の茅葺き民家も含めた歴史的建築物の保存活用について、所有者の意向調査を行い、データベース化したいと考えています。
 スポーツの関係では、ラグビーのワールドカップ2019の誘致などについて取り組みます。



 次の柱が、「公共交通網の整備」です。やはり、神戸を選んでいただくまちにしていくためにも、この公共交通網の整備をすることが大変重要で、この公共交通網については、個別の鉄道、個別のバス路線、あるいは個別のコミュニティバスをどうするのかという視点を超えて、トータルな総合交通ネットワークをどう構築するのか。
 どういう路線網で、どのようなダイヤで、どこに停留所を配置したら一番効率的に、そして安いコストで移動していただけるか、そういう総合的な検討がぜひとも必要です。
 こういうことから、新年度においては住宅都市局に公共交通課を新設して、そういう総合的な交通ネットワークの検討を開始します。
 同時に、そのような検討はまだこれからのことになりますので、個別の公共交通利用を促進する方策として、1つは「神戸電鉄利用促進パスの発売」です。
 これは神戸市在住の70歳以上の皆さんを対象に、神戸電鉄全線で最大1年間、10日間で3,500円のパスを新たに発行します。従いまして、1日350円で神戸電鉄は乗り放題ということになります。
 神戸電鉄に大いに乗っていただくということと、神戸電鉄は湊川が終点ですから、ぜひ北区や西区の方には神戸電鉄に乗っていただいて、兵庫区あるいはその周辺の商店街で買い物をしていただくと。
 そういう西部市街地の活性化にも資するような取り組みとして考えています。
 あと、北神急行電鉄への補助を引き続き行いますし、ポートアイランドへのアクセスの向上、あるいはワンウェイ型のカーシェアリングに関する社会実験に取り組みます。
 新しい交通手段としてのLRT、BRTについては、今年度、5社から事業提案がありました。
 来年度は有識者によるチームも設けて、さらにこれを絞り込んで、神戸市も一緒に入って、さらに具体化に向けて取り組みを進めていきたいと考えています。



 もう1つは、なかなか路線バスが行き渡っていないような地域がありまして、そういう地域については、地域住民の皆さんによる取り組みが必要です。
 田園地域、市街化区域に分けて、「自主運行バス」についての支援を行います。
 さらに、「新たな回遊拠点」。去年実験を行った鯉川筋などで歩道を広げることができないかといった検討を引き続き進めますし、29年度の稼働を目指して、西神・山手線の三宮駅へのホームドアの設置に着手します。

平成27年度当初予算案(その3)

2 世界に誇れる夢のある街の実現
久元市長:
 次が、「都心の再整備」です。都心の再生ということを大変重要な課題として掲げていました。
 新年度はぜひこの戦略を具体化したい。官民一体となって将来ビジョンを作成し、具体的な取り組みを推進したいと考えています。
 都心全体の再生と三宮と2つに分けて議論を進めてきたわけですが、都心の再生については、今年度の末に基本的な考え方をお示ししたい。
 そして、来年度のできれば前半ぐらいに都心の再生、そして三宮の再開発についてのプランの素案のようなものを提示したいと考えています。
 同時にかなり議論が進められましたので、27年度予算については具体的な取り組みのための予算措置を講じています。



 1つの考え方は、三宮周辺のターミナル機能を強化して、回遊性の向上を図る。
 いわば人が動く、より人が便利に動いていく、活発に動いていくということです。
 それから、神戸の都心は、それぞれエリアごとの特性がありますから、このエリアごとの特性を活かして、都心全体の活力を創生する、エリアが輝くという考え方。



 もう1つは、都心全体のあり方について、いろんな形で、去年も対話フォーラムとか、あるいは300人会議などを行ってきましたが、やはり「神戸らしいたたずまいで再開発をしてほしい」、「都心の再生をしてほしい」という意見が大変多かったように記憶しています。



 その1つのポイントが神戸らしい都市景観の保全です。デザイン都市をどうつくるのか。こういう3つの観点からの取り組みをしたいと考えています。
 最初は、都心の再整備ということで、将来ビジョンについての事業の具体化と、プロモーションの実施といった情報発信です。
 そして、このビジョンの具体化についてですが、三宮周辺のターミナル機能の強化。
 特にバスターミナルが分散していますから、バスターミナルの集約化を検討する。
 どこに集約化したターミナルをつくるのか、この適地を検討するということ。
 それから、3層ネットワークを三宮駅前につくる必要があるということで、その具体化を検討します。
 あわせて、LRT、BRTについては神戸市域全体を対象に検討しますが、都心でもどうなのかということ。
 それから、(乗り捨て可能な)ワンウェイ型カーシェアリングの実証実験に取り組みます。
 それから、バスの増便、ポートライナーの社会実験、車両の編成増備を支援します。
 それから、もう1つは東遊園地の活性化です。
 東遊園地は、残念ながら、訪れる人が特定のイベントのとき以外は大変少ないですから、その活性化に取り組みます。三宮の地下公共空間のにぎわいの創出。
 それから、新神戸と都心の回遊性の向上を検討する。具体的には、新たなルートをつくることができないか。そういったことが最初の柱です。



 もう1つは、「エリアが輝く」ということで、エリアごとの特性を生かして都心全体の活力を創造するということですが、三宮の再開発を考える際に、大きな課題は、三宮の周辺にはぎっしりとビルが建っていまして、空き地がないということです。
 神戸市が持っている土地も限られていて、そこには当然、神戸市の施設が建っているということです。
 三宮の再開発を具体的に進めていくためには、やはり種地をつくっていかなければなりません。
 この種地をつくることによって、そこから事業がスタートしていくということになります。
 種地をつくっていくためには施設の集約化が必要です。
 そこで、行政施設の集約ができないか、それによって種地を創出することができないか、その際に民間活力をどう創出するのかといったような調査を新年度は行っていきたいと思っています。
 想定されるのは、三宮駅前の東にある中央区役所、それから勤労会館、そして、この神戸市役所の2号館、3号館、このような施設が検討の対象になるわけですが、これらの施設を集約化して種地を創出する。
 場合によれば、これらの施設の中から、どうしても三宮でなければならない、三宮に置かなくてもいいような行政機能もあるかもしれませんから、そういうものは三宮の外に移転するということもあり得るかもわかりません。
 そういうことも含めた検討を行っていきたい。あわせて、新港突堤西地区の再開発といったような検討を行っていきたいと考えています。



 もう1つが、先ほどの説明と重なりますが、スタートアップオフィスの開設、それから、先ほどの、独自に創設する企業拠点の移転補助制度については、当然、都心も対象になっています。
 それから、附置義務駐車場の台数についても見直します。



 3番目の都市景観の保全については、これはまだまだいろんな議論がありますので、検討はこれからも続けますが、やはり都心の景観を高質化するためには、デザインコード(デザインの指針)を策定したり、三宮周辺のガイドラインの案を検討するということは最低必要になります。
 それから、神戸市内の案内板あるいは地図、駅や歩道や公園にある地図、これは大変不十分だという声が多いので、特に都心の案内サインについては、デザインも含めて更新をしていく。
 そして、眺望景観の形成については、今、ポートアイランドのしおさい公園から見た誘導基準をつくっていますが、新たに、山側から見た景観のあり方ができないか、ヴィーナステラスから見た景観の形成誘導基準というものを策定していくと。こういうことが3番目の柱になります。
 この3つを一体的に推進して、都心の再生に本格的に着手していくことを考えています。



 次が「医療産業都市」です。
 医療産業都市については、アイセンターを核とする再生医療拠点の整備、それから、スーパーコンピューター「京」を活用した創薬アプリケーション開発であるインシリコ創薬(実験に加えIT技術を導入した創薬手法)の推進といった事業、それから、創薬イノベーション拠点の整備といった事柄について進めていくのと、日本医学会総会2015、これが神戸でも開催されます。これはかなりの来場者が見込まれますので、神戸市としてもこれに出展するなど、積極的に関与します。



 次が「港づくり」ですが、国際コンテナ戦略港湾については、引き続き強力に、これは国の支援を得て推進して、西日本からの貨物の誘致や国際フィーダー網の拡充などを行っていきます。
 それから、2017年に神戸港が開港して150年になります。実行委員会が既に設置されたところですので、来年度も予算措置を講じてプレイベントなどを行っていきたいと考えています。



 次が「神戸空港」です。
 現在、関空、伊丹について、コンセッションが進められております。かなりスケジュールもはっきりしてきました。
 神戸としては、神戸空港を関空、伊丹とあわせて、3空港一体運用をしていく。このことが神戸空港の規制緩和など、利活用を図っていく上での有力な選択肢の1つだと考えています。
 昨年の関空、伊丹の実施方針では、運営権者が一定の場合に神戸空港の管理者と交渉を行うことができるという一文が盛り込まれています。
 この時機を失することなく、神戸空港のコンセッションを行っていく。
 まず、関空、伊丹の運営権者が決まれば、これは早ければ来年の1月に決定されるということになっていますので、この時機を失することなく、その運営権者に対してコンセッションの交渉を行っていく。
 そのための必要な準備、コンセッションの手法や財務シミュレーション等の検討、PFI法に基づく各種手続に必要な資料等の作成、このために2億円の予算を計上しています。



 次が、「環境貢献都市の推進」ということで、水素が次世代のエネルギーとして大変注目されています。
 神戸でもスマート水素ステーション−これはどちらかといいますと、市民の皆さんにFCV(燃料電池自動車)というのはどんなものなのか、水素ステーションというのはどんなものかということを理解していただくためのものですが−それ以外にも、燃料電池自動車がこれから普及していくことが見込まれますので、商用ステーションの誘致にも取り組みます。
 それから、神戸では、特に川崎重工などが中心になりまして、水素ガスタービン発電による研究が進められています。
 そういうことから、この水素ガスタービン発電による実証実験を行いまして、そのエネルギーを地域で使う、地域マネジメントシステムの構築に取り組んでいきたい、このように考えていますし、また、FCVに対する購入の補助、あるいは、家庭用燃料電池エネファームの設置補助も集合住宅に拡大するということにしています。

平成27年度当初予算案(その4)

3 安心して子育て・教育ができる街の実現
久元市長:
 次が、子育て関係の施策ですが、今年の4月、来年度から子ども・子育て支援の新制度に移行します。
 これに円滑に移行するための準備を周到に行ってきました。新年度においては、そのための予算を計上しています。
 待機児童については、27年度、約1,200人分の保育定員の拡大を行いまして、できるだけ早い時期の待機児童の解消に取り組んでいきたいと思っています。



 それから、子どもの医療費助成については、26年度に大幅に拡充をしました。
 小学校4年生から中学校3年生まで、原則2割の負担があったわけですが、これを500円で一月に2回払っていただければ、それを超える部分は無料にする、こういう措置を講じました。
 さらに、27年度については、既に無料になっている1歳児、2歳児の所得制限を撤廃します。



 また、子どもの安全対策としまして、学童保育の質・量の拡充ということで、これは国の方針に沿いまして高学年児童を段階的に受け入れ、平成31年度までには全ての高学年児童を受け入れることができるようにしよう、ということ。
 さらには、そのような目標を意識して、学童保育と神戸っ子のびのびひろばを一体型で実施することを行います。
 さらに、子どもの安全ということから、全ての小学校に防犯カメラを設置します。



 次は「教育」ですが、やはり公立小学校の学力を向上させていくということは大変重要です。
 残念ながら小学校については、少なくとも全国の学力テストで見る限り、神戸の学力テストの水準は必ずしも良好とは言えません。
 こういうことで、児童・生徒の学力を向上するために、学力向上推進プロジェクト、大学教授や教員OBの皆さんからなる学力向上支援チームを派遣するとか、あるいは、学ぶ力・生きる力向上支援員の配置を決定するとか、それから、新たに独自に小学校4年生、中学校1年生の学力定着度を実施するとか、このようなことで学力の向上に全力で取り組んでいきたいと考えています。
 また、学びの環境整備ということで、空調設備の整備−これは2月補正予算で行いますので−は、全小学校で完了することになります。



 新たに、遠距離の通学をしている小学生、中学生の皆さんがいますので、一定要件のもとに公共交通機関で通学する通学費の半分を助成することにします。
 さらに東部地域における特別支援学校の設置に長期の調査を行うのと、中学校給食については、今年の秋には全校で実施することにします。
 また、療育体制の整備としては、のばら学園の再整備、ひまわり学園の再整備等に取り組みます。





4 市民が地域とつながり福祉と医療をはじめ安心してくらせる街の実現
久元市長: 
 それから、障害者の施策ですが、障害者の皆さんが外出しやすくなるように、ガイドヘルプの基礎時間の拡充、それから新たに燃料費助成制度を創設しまして、自家用自動車の燃料費の一部を助成します。
 これによって、ほかの手段と比べて、一番いい方法を選んでいただくということができるようになります。
 また、「障害者のコミュニケーションを支援する」ということで、「手話通訳者の派遣単価」を引き上げます。また、派遣要件につきましても追加して拡充します。
 あと、重度障害者が入院したときのコミュニケーションに不自由を来す場合がありますので、研修を受けたヘルパーを派遣しまして、その支援をすることにします。
 それから、「認知症施策」としては、支援推進員を配置する、それから、認知症の初期集中支援チームの配置を拡大する、認知症カフェの開設を支援する、徘徊SOSネットワークを構築するという方策を講じます。



 次が災害関係ですが、「土砂災害対策」。これは広島で去年8月に大きな被害が発生しまして、有識者会議を設置しました。
 その検討をもとに施策を拡充しますが、ご自分が住んでおられるところがどれくらい危ないのかということも含めた避難マップの配布を行います。
 それから、市有林がかなりの面積に上っていますから、市有林内での土砂災害対策も強化します。
 南海トラフ巨大地震対策につきましては、防潮堤を強化しまして、レベル2の段階の巨大津波につきましては、津波が防潮堤を越えるということも想定して、粘り強い構造の防潮堤に強化するということを行います。
 それから、地域の安全を守るために消防団の役割は大変重要です。そこで、装備の強化を行いますとともに、出動手当、報酬につきましては引き上げを行いまして、消防団の待遇改善を図っていきたいと思っています。





5 本物の市政改革をすすめ新しい地方自治がはじまる街の実現
久元市長: 
 最後の項目が市役所改革ですけれども、市役所改革につきましては、「マイナンバー制度」の導入がもう法律で決まっていまして、平成28年1月からは個人番号カードが配布されることになります。
 このカードを持っている方については、コンビニで住民票の写しなどの交付が受けられることになりますから、そのためのシステム構築、運用につきましての予算を計上しています。



 あと、神戸市政の戦略的な広報を行うための予算、それから、大学生の皆さんとの円卓会議を行いましたが、そのとき出されました意見は、神戸市内に様々ある施設について、もっと自分たちも行ってみて、その姿をSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス:フェイスブックやツイッターを活用した情報発信)、ブログとかフェイスブックなどで発信するということをぜひやってみたいという意見をいただきましたので、市内の大学生の皆さんに「神戸学生まちパス」を発行しまして、PRしていただくと。これは円卓会議で出された意見を予算化するものです。



 神戸市役所の職員に対して、戦略的な人材育成をさらに行っていきたいということで、研修予算につきまして必要な額を計上しています。
 特に1級建築士などの資格を取得するための支援にも取り組んでいきたいと考えています。



 このように、必要な予算を盛り込んだところですが、当然のことながら、一方で行財政改革につきましては取り組んでいかなければなりません。
 20ページにこれまでの状況を書いていまして、平成27年度につきましても−既に説明があったと思いますから説明は省略させていただきますが−事務事業の見直しも行いました。
 特に東京事務所につきましては、神戸市の東京事務所を兵庫県の東京事務所の中に移転しまして、職員も5人から3人に削減するということで、効率化すると同時に、東京における様々な情報収集、あるいは各方面への働きかけ、また、シティープロモーションを兵庫県と一体となって効率的に行っていくという体制をつくります。
 また、シアトルにつきましても、先ほど申し上げましたように神戸市のシアトル事務所を廃止しまして、兵庫県のワシントン州事務所の中に神戸市職員の拠点を置いて、そして兵庫県とも連携をとりながら積極的な海外活動を展開する、西海岸を中心とする活動を展開するという対応をしていこうと思っています。
 私から、かなり端折ったところもありますけれども、基本的な予算の概要につきまして説明させていただきました。

発表項目についての質疑応答

平成27年度当初予算案

記者:
 4問質問させていただきます。
 まず1問目が、今回の予算案、特に力を入れられた項目とその理由を教えてください。
 2点目が、今回の予算案の特徴を教えてください。そして、今回の予算案を一言で表現するとどのような予算でしょうか。
 3点目が、今回、予算案に盛り込みたいという意向はあったんですが、見送ってしまった項目があれば教えてください。その見送った理由についてもご説明いただけますでしょうか。
 最後に、対前年増、5年ぶりの予算となりました。その理由を教えてください。
 また、一方で財政状況も背景にありますが、現状の神戸市の財政状況の評価、それから今後の見通しについても教えていただければと思います。



久元市長:
 予算で特に力を入れた項目というよりも、考え方としては、人口減少対策を含む、「神戸が選ばれるまち」になるための施策を積極的に盛り込んだということ、ここが特に力を入れた考え方です。
 その理由につきましては、先ほどの繰り返しになりますので省略させていただきますが、3年連続、神戸の人口は減少しています。
 人口は、都市の活力のバロメーター(状態を推し量る基準)ですから、この現実を我々は冷静に受けとめなければいけません。
 そのために、トレンド(傾向)としては人口が減少になっていくわけですけれども、外からの移住を進める、それから、市民の皆さんが神戸で引き続き暮らしたいと思えるような住みよいまちづくりを行っていくということが人口減少対策としては重要です。
 そういう観点からバランスよくいろいろな施策を講じるとともに、「神戸が選ばれる街」になるための重要なプロジェクト力を入れてスピーディーに進めていこうという点が、力を入れたところです。



 それから、今回の予算の特徴を一言で表現するのはなかなか難しいんですね。
 これは前も申し上げましたけれども、特に基礎自治体、大都市の行政というのは、特定分野だけやればいいというものでもありません。
 特定分野だけやれば外から人口が呼び込めるというわけでもなくて、いろんな分野の施策をバランスよく体系的に進めるということが大変重要です。
 「ここに特に力を入れる」ということはない、むしろそれはあまり好ましいことではないのではないかと従来から考えてきました。
 そういう意味から言いますと、全体として「安定した成長軌道に向けての本格的な第一歩」を今回の予算で実現していきたいと思っています。



 それから、予算案に盛り込んだけれども見送った項目はないのかということですが、盛り込みたかった政策パッケージについては、大体盛り込むことができているのではないかと思います。
 今回は政策予算について各局から非常に積極的な要求がありましたので、個別の事業につきましては見送ったものはもちろんたくさんあるわけですが、全体としての政策パッケージについては、必要なものは見送ることなく盛り込めているのではないかと考えています。
 それから5年ぶりに一般会計が、3.0%という率ですが増加になりました。
 これは先ほどから申し上げていますように、神戸は20年間財政再建をずっとやってきて、財政状況が回復してきた。
 この可能性を活かして、今後はむしろ積極的に安定した成長軌道に向かっていくための施策を展開して、企業、操業環境を改善する、人も呼び込んでいく。
 そのことによって税収の増加を図って、増加した税収をさらなる成長にむけて投資していく、こういう好ましい循環過程をつくり出していくということを考えれば、積極的な予算を組む時期に今来ているのではないかと。そういう観点から増加になったわけです。



 この結果、将来的な財政悪化が見込まれるのかどうかということですが、今後の財政運営については、それぞれの年度ごとに収支を考えて慎重な予算編成をしていかなければいけません。
 ただ、現状で申し上げますと、これまでの財政再建の努力によって、神戸市の財政指標はかなり改善しています。
 実質公債費比率で言いますと、神戸市は−いずれも平成25年度決算の数値ですが−10.1%で、20政令市中、いいほうから7番目、将来負担比率が94.6%で、いいほうから8番目、市民1人当たりの市債残高は67万6,000円で、10位です。
 この中には震災関連の起債残高もありますから、それを除きますともっといい数字になります。
 財政状況は、これまでの努力の結果、かなり改善してきているという状況です。
 今回の予算が、積極的な予算編成がこれらの収支を著しく悪化させるとは考えていません。
 そういうことも含めまして、平成28年度以降についても将来的な財政指標の悪化を招くことがないような慎重な予算編成を行っていきたいと考えています。





記者:
 先ほど、「今回は各局から積極的に要求があった」とおっしゃっていましたが、昨年この会見で「あまり斬新な提案がなかった」ということもおっしゃっていましたが、今回特に各局から積極的提案があったもので、市長の心に残ったものといいますか、「これ」というものがありましたら教えてください。



久元市長:
 全体として、かなり積極的な政策予算の要求が各局からあったと感じています。
 昨年は374億円の政策予算の要求だったんですが、今年は572億円ということで、200億円ぐらい増えています。
 シーリング(予算要求の上限枠)を撤廃したことによって、「新しい予算を要求してもいいんだ」というマインド(意識)が各局にも2年目にして浸透してきたのではないかと感じています。



 あと、いろいろと工夫してくれて、いろんな新しいアイデアも出してくれていると思うんですが、「移住・定住」という考え方で、先ほども申し上げました移住のためのサイトの構築とか、「移住」とにターゲットを置いたプロモーションの展開とか、あるいは、今まであまり移住先として考えてこなかった西区や北区の里山地域への移住をさらに促進していこうという取り組み。
 それから、オープンデータの構築や、あるいは神戸市の中にもIT企業を営んでいる−大小の企業家の皆さんがたくさんいらっしゃいますが−そういう皆さんとかなり積極的に意見交換したり、ITフェスティバルなどにも参加して−私も参加しましたが−意見交換をして。
 その結果、IT産業の育成などについても、起業、新しくビジネスを起こすという観点から、積極的な要求が出されたということは大変よかったのではないかと感じています。





記者:
 同じく1年前の予算発表のときに、「やめる勇気を」ということを就任当初からおっしゃっている中で、踏み込み不足の印象があったとおっしゃっていましたが、今回の予算編成ではどのような印象をお持ちですか。



久元市長:
 ここは十分かどうかという議論もあろうかと思いますが、新しく予算を要求する一方で、各局が見直しをするということ−細かなものが多いんですが−見直しをした上で要求するということがほとんどの部局において、「これをやめるからこれを要求する」という形での予算要求が行われたと感じています。
 また、行財政局から積極的に「こういうものをやめるべきではないのか」といった提案も出して、そして、かなり侃々諤々(盛んに議論すること)の議論が行われて、事務事業の見直し項目としては29項目、全体で12億円という削減効果が出てきたので、事務事業だけではなくて、例えば施設も含めて、やめるということの機運は少しずつ広がっているのではないかと思います。





記者:
 地方創生の関係で、戦略策定も予算に入っていますが、神戸が人口増をめざしていくのか、それとも、今ある人口の維持をめざしていくのか、そのあたりの考え方はどのようなご見解ですか。



久元市長:
 これは、まさに冒頭申し上げました神戸の次期実行計画、ビジョン2020ですね。これを策定する中で方向性を明らかにしていきたいと思います。
 自然なトレンドとしては、明らかに人口減少というステージに入ってきていると思います。
 これを、あくまでももう1回人口増加と持っていくのか、それとも横ばいをめざすのか、あるいはトレンドでいくとずっと減っていくけれども、いろんな人口減少対策、移住・定住も含めた人口減少対策を講じて人口減少幅を少しでも、これぐらい少なくするとか。
 これは、まだ最終会議を開いていないんですが、有識者会議の皆さんに分析していただいた神戸市内の人口動向、そして、できるだけ狭いエリアでの人口動向も見て、どういう要因で神戸の人口が市外との関係で、あるいは市内での人口移動、自然動態、社会動態を含めてどういう姿にこれまでなってきているのか、その要因は何なのかという分析がまず必要ですね。



 その上で、私たちはどういう政策手段をもって人口増を図っていくのかということ。これは、今年度の予算の中にも既に幾つかの答え、あるいは方策を盛り込んでいますが、さらに新たな政策手段も盛り込んで、それらを体系づけて、そして計画の中に盛り込んでいく。こういう作業がビジョンの策定の中で求められると思うんですね。
 結局、そういう作業をやりながら先ほどお話がありましたように−人口ビジョンもつくりますから−将来的な人口ビジョンをどうするのかということについて、その中で検討していきたいと思っています。





記者:
 1年前の会見のときだと思うんですが、任期中には毎年、交通網の整備については新しい施策を展開して進められるとおっしゃっていたと思うんですが、新年度もいろいろ事業はあるようですが、特にこれというものを挙げてください。
 また、なかなか全体像がまだ見えにくいなという思いもあるんですが、そのあたりが見えてくるのはいつごろになるんでしょうか。



久元市長:
 公共交通について、公共交通に関する基本法ができました。
 これは、おととしできたんですね。これに基づいて自治体の役割なども決められているんですが、まだまだ全国的に自治体を見ましても、本格的な公共交通政策を体系的に取り組んでいるというところは、少なくとも基礎自治体レベルではまだほとんどないのではないかなと思います。



 私は、公共交通は大変重要なので、来年度、公共交通課をつくりまして、そこで総合的な交通ネットワークのあり方を早急に着手していきたいと考えています。
 その結果、全体像が見えるのがいつごろなのかということは、今の段階では言えませんが、そういう最適の交通手段の組み合わせということをつくっていくと同時に、それをつくるまで何もしないということではなくて、今年度の予算にも盛り込んでいるように、少しでも便利に、効率的に移動ができるような、そして、乗客増がもたらされる個別の支援策を毎年度つけ加えていきたいと思っています。
 今年度につきましても、かなり財源を捻出するのが大変だったんですが、これらの政策は何とか実現するための予算を計上することができたと感じています。





記者:
 年頭の訓示で、「経費節減一辺倒から脱却していかなければいけない、次のステージに入る」ということをおっしゃっていたと思うんです。今回の予算、市長からご覧になって、脱却という部分では叶ったものでしょうか、それともまだまだなんでしょうか。



久元市長:
 かなりそういう方向にかじが切れていると思います。
 先ほど申し上げました項目をもう繰り返しはしませんが、これまでになかった発想を入れた、安定した成長軌道に神戸を乗せていくための本格的な第一歩になる予算ではないか、と私としては感じています。





記者:
 空港の管理収支では、着陸料収入が思ったほど伸びないということで、新都市整備事業会計から、今年度予算でも幾らか借り入れていると思うんです。ランニング(運営)では多分ぎりぎり黒字かなと思うんですが、232億円ですか、市債残高もあると思うので、今後どのように管理収支の中で収益を伸ばしていくか聞かせてもらえますか。



久元市長:
 これは結局、着陸料を増やしていくということ。確かに管理収支(正しくは、ランニング)は黒字になっていますが、空港の整備費用の232億円は償還しないといけませんが−着陸料で償還しないといけませんから−結局のところ、神戸空港の利活用をどう図っていくのかということが、とりもなおさず起債の順調な償還につながると思います。



 それから、新都市整備事業会計からの資金を償還に充てているんですが、当初予定していた事業についての収入が予定どおり見込めないときに、一時期、他の会計の中の資金を使うということは、一般的に、どこの自治体のどんな会計でも、それぞれの事業会計の目的に違反しない限りは別に普通に行われていることでありまして、私は、それは特段の問題はない、要するに、長期的に見て着陸料収入が見込める方策をしっかり立てていくことが大事なのではないかと感じています。

一部のファイルをPDF形式で提供しています。PDFの閲覧にはAdobe System社の無償のソフトウェア「Adobe Reader」または「Adobe Acrobat Reader」 が必要です。下記のAdobe Readerダウンロードページなどから入手してください。