神戸市-KOBE-


定例会見 2014年(平成26年)8月12日

最終更新日
2014年8月15日

発表項目

台風11号への対応
(6分01秒)

平成25年度各会計決算(見込)及び行財政改革の実績
(5分11秒)

ポートライナー車両の2編成増備
(1分33秒)

質疑

発表項目についての質疑応答

その他の質疑応答

発表項目

台風11号への対応

久元市長:
 今日、私からお話し申し上げたい事項は3点です。
 1点目は、台風11号の被害とその状況への対応につきまして、どのように行ったか、また、どういう課題が残っているのかということについて、お話しさせていただきます。
 

 台風11号は、各地で大きな被害をもたらしたわけですが、8月10日の午前中に神戸市に接近しました。
 神戸では、水害としましては、戦前、昭和13年の大水害、昭和42年等の水害があったわけですが、今回の台風11号の総雨量は(有馬川では)500ミリを超え、また1時間雨量としましても、有馬川で88ミリを超え局地的には昭和42年等の水害を上回るような大変な雨の降り方でした。


 そういう状況の中で、神戸市としましては、8月9日の9時に防災指令第1号を発しまして、職員約1,500人を招集し、9時45分には防災指令2号に格上げしまして、2,900人の職員を招集するということで防災体制の強化を図りました。


 結果としまして、人的被害として負傷者が8人、家屋の被害等として、床上浸水が7件、床下浸水が25件、住戸の破損が11件、道路の冠水が9件、防波堤の被災等が8件となっています。
 避難の状況につきまして、避難所は8月11日14時をもって閉鎖をしております。


 こういう対応をしたわけですが、今回の被害の中で大変残念だったのは、北区の「柏尾谷リバーパーク」で、河川の増水によりまして大人10人、子供41人が下山困難ということで取り残され、消防隊による救助活動を実施しました。
 8月9日の14時5分から救助活動を開始しまして、約2時間後の16時5分に完了しました。
 消防からは3隊13人が出動して救助に当たりました。


 当然のことながら、市民の人命が危険にさらされたわけで、出動して救助に当たるのは、行政として当然の責務ですが、台風の接近が予想されている中で、なぜこのようなキャンプを強行しなければならなかったのかということについては、ぜひ、関係者の皆さんに反省をしていただきたいと。
 非常識な行動であったというふうに思います。
 似たような事案としまして、丹沢のキャンプ場で河川の増水により3人が亡くなられたという事故があったばかりです。
 そして、これを主催したNPO法人は、以前にも同じような事案で救出をしなければいけなかったという事案を起こしています。


 今回は、大変な雨の降り方で、北区におきましても土砂災害が予想されるところがたくさんありました。
 もし土砂災害があれば、この事案のために災害対応が遅れたという可能性もなかったわけではありません。
 このような非常識な対応は、ぜひ今後慎んでいただきたいということを、NPO法人に申し入れたところでありますし、改めて市民の皆さんに注意喚起をさせていただきたいと思います。


 あと、残っている課題ですが、道路の通行止めが相次ぎました。
 通行止めが残っている区間の名称だけ申し上げますと、9カ所残っています。
 表六甲ドライブウェイ、裏六甲ドライブウェイ。
 明石神戸宝塚線、これは六甲山から森林公園を通って有馬街道に向かう路線です。
 それから、六甲有料道路ですね。これは六甲トンネルの先の有料道路を通る部分。
 さらにその先の神戸三田線(唐櫃〜有馬口間)。
 それから、宝塚唐櫃線(芦有ゲート前〜船坂)、東灘区内の渦が森線、
 六甲山回遊路(サンライズドライブウェイ)と市道射場山線−これは有馬温泉の中の道路−です。
 9カ所がまだ通行止めになっていまして、関係部局でその復旧作業を急いでいるところです。


 市民の皆さんにはご不便をおかけいたしますが、できるだけ早く復旧を行うようにしたいと思っています。

平成25年度各会計決算(見込)及び行財政改革の実績

久元市長:
 2番目が、平成25年度の決算見込みの概要等がまとまりましたので説明をします。
 細かい数字の説明は省略しまして、一般会計で実質収支は26億2,400万円の黒字になっています。


 神戸市は震災の後、巨額の財源不足が発生しまして、実質収支の赤字を出した年もありますが、その後は大体実質収支の黒字を確保しましたが、内実は相当大幅な財源対策を行ってカバーをしてきたというのが実態です。
 財源対策とは、基金の取り崩し、赤字地方債を発行して将来的な財源をめどに償還をするというなどの方策をとってきたわけです。
 これまで相当巨額の財源対策をしてきたわけですが、平成25年度の決算ではそのような財源対策をせずに、実質収支の黒字26億円を確保できたということです。


 神戸市の財政状況ですが、実質公債費比率ですね、標準的な財政規模に占める借金を返済する額の割合ということで、10.1%で、0.8ポイント好転しています。
 去年の数字になりますが、政令市の平均が11.5%ですので、それよりもややいい数字だと。
 財政健全化法の1つのいわゆるイエローカードになる早期健全化基準が25%ですから、これをかなり下回ると。


 それから、将来負担比率ですね。
 単なる借金ではなくて、債務負担行為ですとか、ほかの会計の借金といったものも加えた将来負担比率も94.6%ということで、25.6ポイント好転しています。
 政令市の平均と比べても、かなり良好な水準になっています。


 (一般会計の)市債残高は、ピークが(平成9年度に)1兆7,994億円でした。
 25年度は1兆463億円で、前年よりも若干増えているように見えますが、これは実質的な交付税の肩がわりである臨時財政対策債−実質的には交付税なんですが、交付税の原資が足りないので、それぞれの自治体が赤字地方債を発行して交付税を補しているというもの−です。
 臨時財政対策債を除く本市の判断で発行いたしました市債残高は、前年の7,543億円から7,313億円に減少しているので、実質的には市債残高は着実に減少していると言えようかと思います。


 財政の健全化が進みましたのは、行財政改革を着実にやってきたことで、平成25年度の職員総定数は1万5,141人、平成26年度は1万5,000人を割り込むことになりますが、着実に行財政改革を行ってきた結果であろうかと思います。


 財政対応力が出てきましたので、これをぜひ市民サービスの向上に充てていきたいと。
 さらに、未来に向けた都市づくりということに取り組む、そういうチャンスが出てきたと思います。


 これは矢田前市長のもとで、先ほど申し上げたような行財政改革を断固たる決意でやってきた。
 その結果、20の政令指定都市の中で大体中の上ぐらいの財政ポジションを確保しているということです。


 ぜひ、ここで生まれた可能性をばらまきに使ったり、よく考えない政策展開に使うようなことがあってはならない。
 しっかりとした将来を見据えた政策展開を行っていきたいと思っています。

ポートライナー車両の2編成増備

久元市長:
 3番目が、ポートアイランドのポートライナー、これは大変混雑をしていまして、この車両の増強を図るために、神戸新交通株式会社が新たにポートライナー車両2編成、計12両を購入するということにしていました。
 これは、(26年度当初では)平成29年度から運用することにしていましたが、新交通で作業を早めていただき、1年前倒して、平成28年の春から運用することにします。


  この結果、朝のラッシュ時、平日の8時から9時を見ますと、運転本数が23本から28本に増えることで、運行間隔が、三宮駅では2分23秒おきが2分10秒おきに、また、輸送能力も相当大幅に増え、混雑の解消につながると期待しています。
 こういう形で、ポートライナーの輸送力の強化を図っていきたいと思っています。

発表項目についての質疑応答

平成25年度各会計決算(見込)及び行財政改革の実績(テキスト版)

記者:
 決算の関係で、3年連続で財源対策を講じることなく黒字を確保できるということについて、どのように評価されているのか改めてお聞かせいただけますか。


久元市長:
 先ほども申し上げましたが、1つは、ここのところの景気の回復により、市税の増加、特に法人市民税が増加したということと、家屋の新増築によりまして、固定資産税の増加が若干あったことで、収入の増が見込まれたということ、それから、経費に関しても、経常的な経費はできるだけ節減するということで平成25年度の予算を編成した。
 それを忠実に執行した結果だと思います。
 ただ、同時に、財政は長年の積み重ねであり、矢田前市長のもとで、長年の行財政改革を断固たる決意で行って、他の都市に比べて大変高い水準の実質公債費比率、それから市債残高をとにかく減らしていくんだと、このような決意で行財政改革が進められた結果だと思っています。

ポートライナー車両の2編成増備(テキスト版)

記者:
 ポートライナー車両の2編成増強の件で2点お伺いしたいのですが、作業を早めてもらったということですが、具体的に何をしたことによって、この1年前倒しができることになったのかという点と、朝のラッシュ時の乗車率、この2両が増えることで大体何%から何%に減るとか、数字がわかったら教えてください。


久元市長:
 (26年度の)予算を議論した時には、車両の仕様、これは2000型車両といいますが、これを別の車両に、全く新しい新規の車両にする想定だったわけです。というのは、今の車両では、シートの下にいろんな機器があって、お客さんが入るスペースの面で限界があるということも予想されていたものですから、新しい車両にすることにしたのです。
  けれども、いろいろと工夫いたしまして、現在の車両を基本として、これにモデルチェンジすることで対応できるという目途が立ちました。
 

 これは、新交通のほう、それから私どもの住宅都市局で、特に技術的な観点から、関係の皆さんがチームを組んで検討していただいた結果、そのような対応が可能になったというのが一番大きな要因です。
 

 それから、混雑率はどなたかわかりますか。混雑率がどれぐらい減るのかというのは。わかれば、この会見中に答えさせていただきます。


※注
 混雑率については、現状のまま、企業誘致による就業者の増加、学生数の増を見込むと、平成28年度には160%程度に達するところ、今回の増備により132%に緩和される見通しです。
 なお、平成25年4月の混雑率はおおむね140%程度となっています。




記者:
 ポートライナーの関連で、予算上は特に変更はないでしょうか。


久元市長:
 そうです。予算上の変更は特にありません。




記者:
 ポートライナーの件です。
 医療産業都市ですとか神戸空港へのアクセスの面でも、利用者にとっては利便性向上に資するのかなと推測しますが、利用者の利便性向上に対してのご所感をお聞かせください。


久元市長:
 関係者の努力で1年前倒しをしまして、少しずつ混雑率が解消することになったのは結構なことですが、これは28年の春なんですね。
 今、かなり混雑しているわけです。
 その間の対応もしっかりやっていかなければいけないと思います。
 

 今年、三宮からポートアイランド方面に(実験)バスが出ていますが、このバスの乗車率が大変低いんですよ。
 もっとPRして乗車率を高めていかないといけないと思います。


 これは三宮の再開発をしなければいけない要因の1つですが、駅前の広場が狭いですから、バスの停留所も、増設をするといっても限界があるんですね。
 そこで、三宮以外の駅からポートアイランド方面にバスを走らせることができないかという検討をしていまして、できれば神戸駅の南口から、大学、ポーアイのキャンパスを通って市民病院に行く新しいバス路線を検討しています。
 これをできるだけ早く導入していきたいと思います。


 このようにして、バス対応、混む時間帯というのは朝の時間帯ですので、この時間帯に集中してバスの輸送を強化すると。
 そして、これをできるだけ市民の皆さんに理解をしていただく、そういう努力をしたいと思っております。


 できるなら、ポートライナーの定期券とバスの定期券と、これを共通化する。
 その定期券を持っていればどちらでも使えるという実験を今検討していまして、できるだけ早く、実験ができるような調整を今進めているところです。

発表項目以外の質疑応答

笹井副センター長の死去による医療産業都市への影響

記者:
 先日、理研のCDBの笹井先生がお亡くなりになりましたが、その受けとめと、医療産業都市の事業も大分牽引されてきた方だと思いますが、今後の影響等をどう考えているかということを教えてください。


久元市長:
 笹井先生がああいう対応になったという第一報を聞きましたのは、あの日の朝、局長会議の最中にメモが入りまして、大変驚きました。
 大変衝撃を受けました。
 結果的にお亡くなりになられたということで、改めて哀悼の意を表したいと思います。
 大変残念な結果になりました。


 今お話しがありましたように、笹井先生は、医療産業都市の推進の面で、研究ということはもちろんですが、いろんな形で医療産業都市を牽引していただいた、大変大事な方でした。
 ですから、これは残念なことですが、同時に、この医療産業都市の中で、理化学研究所のCDBは大変大きな役割を担っていますので、ぜひ、CDBにおいてiPS細胞を使った臨床研究を含む基礎研究、あるいは臨床研究が着実に進むようにしていただきたいと。
 

 そのためには、やはり理研の中でのガバナンスの再構築をぜひお願いしたいと思っています。
 これは、理研の責任において行っていただくことです。
 理研の責任領域に関わることですから、理研にお願いしていくことしかないわけですが、ぜひ、そのことをお願い申し上げたいと思っています。


 私は、2月の初めにSTAP細胞が発表されまして、いろんな形で報道された時に、やはり報道が過熱しているのではないだろうかと。
 研究は落ちついた環境の中で行われることが求められるのではないか、ということを終始申し上げてきました。
 その考え方には、あるいはその気持ちには全く変わりません。
 

 理化学研究所の中で優秀な研究者の皆さんが、落ちついて研究ができる環境を、ぜひ早く回復していただきたい。
 そのためのガバナンスの再構築ということを、ぜひ理研の責任において早期に行っていただきたい、というのが率直な気持ちです。

借上市営住宅における民間オーナーとの協議状況

記者:
 借り上げ住宅の関係でお伺いします。
 民間のオーナーの一部の方が、期限どおりの返還を求めるということで、本来であれば継続入居だとか、移転猶予が認められるはずだった方が、期限までに転居せざるを得ないという状況が、少なくとも100世帯以上で起こりそうだということですが、その方々への対応策などについて、何かお考えがあれば教えてください。


久元市長:
 オーナーの方が、契約どおりに定められた返還期限で返還してほしいということをどうしても主張されれば、これは返還せざるを得ないわけです。
 同時に、現時点で契約どおり返還してほしい、とおっしゃっておられるオーナーの方の団地にお住まいの入居世帯数は127世帯ありまして、この中で、神戸市として方針を示してきました入居継続要件に該当される世帯は41世帯あります。
 この41世帯の方については、本来、入居継続できるけれども、こういう事情でできないということですから、できる限り手厚い対応をしていかなければいけないのではないかと考えています。
 

 この41世帯の皆さんの中で最も早い返還時期は平成29年の秋になりますので、あと3年あるわけですが、3年後ではなくて、できるだけ早く、もうそこには住み続けることはできませんので、できるだけその方の希望に沿うような市営住宅を個別に用意していく、そのための丁寧な対応をやっていくことを、とりあえずは全力でやっていかなければいけないと思います。

新都市整備事業会計等の財政状況

記者:
 市の財政の成果は大変いいものだと思いますが、神戸市には、ずっと前からの新都市整備事業会計などに、たくさんの売れていない土地があります。
 造成が大体終わりに近づいておりまして、そろそろ手をつけなきゃいけないのではないかと思います。
 別に今すぐやる必要があるものとも思えませんが、市長からご覧になって、どのようにこの問題については考えていけばいいか、お考えがありましたらぜひお伺いできますか。


久元市長:
 今日は主として一般会計についてお話しをさせていただきましたが、おっしゃるとおり、財政の状況は、トータルで見ていかないといけないですね。
 トータルで見る指標が将来負担比率です。
 将来負担比率で見ますと、24年度に比べまして25年度は大幅に改善しております。
 将来負担比率の中には、ほかの事業会計の市債残高なども含まれるわけで、トータルで見た場合にも、神戸市の財政状況が、少なくとも政令指定都市の中で悪いほうには属さないということだと思います。


 しかし、同時に、新都市整備事業会計はかなり大きな負債も抱えていますから、着実にこれを改善していく努力を行うことは当然です。
 やはり、求められるのは、分譲予定の用地を着実に売却する努力です。
 いずれまたお話しさせていただく機会があろうかと思いますが、幸い、今年度は、わりあいに企業用地の分譲が好調に推移しています。
 これを着実に進めていく努力をしていくことが大事なのではないかなと思います。
 要するに、トータルな観点で、神戸市の各特別会計、そして企業会計の財政状況の改善を着実に進めていきたいと思います。