自立援助ホーム子供の家の開設
(9分08秒)
「KOBEde清盛2012」の状況
(6分30秒)
矢田市長:
今日は2点、私から話をさせていただきたいと思います。まず、前からある子供の家の中に自立援助ホームをつくろうということになりました。
児童養護施設は、最近は親の虐待とか養育放棄で入所されるケースが多いのですが、18歳になって社会人になる場合や大学に行く場合には原則退所しなければいけないことになっています。
そうすると、施設の中での生活に馴染んでいますから、社会人になっても誰かに相談するということに戸惑いがある。相談もせずに会社をやめてしまうとか、どこか違うところへまた転職するとかいうことがあるので、施設を出た後に一定期間この子供たちの自立を側面から支えていく児童の自立生活援助事業の充実が必要だということで、自立援助ホームをつくるということです。
この児童自立生活援助事業については、当初は国の要綱で努力義務となっていたんですが、平成21年4月からは法律で都道府県、政令市に義務づけになりました。同時に、23年4月、補助金の算定のベースが、実員の算定から定員で算定するというように補助制度が変わったわけで、もっと積極的に取り組んでいこうということになりました。非常に制度的にやりやすくなったということですね。
これまで、児童養護施設を退所後の児童に関して、神戸市内でどのように取り組まれてきたかというと、子供の家では、施設長が退所後の相談に乗ったり、退所された子供の面倒を見るようなことをボランティア的にやってきました。これを少し制度的にどうしようかということで、神戸市は昭和60年度(1985年)、自立促進の資金の貸し付け制度をつくりました。それから、平成16年からは、18歳で退所する前に単身で暮らしていくための自立の訓練事業を神戸市独自でやってきました。
こういった支援のやりかたにはやはり課題があり、児童養護施設も職員の数が限られていますから、自由な相談ができにくい。あるいは、施設の近くに住居を借りて住んでいるのですが、相談に施設へ行くとか、あるいは職員が住居に訪れて相談に乗ってあげるとかいうことがなかなかうまくいかないということがありました。
そこで、平成21年3月には市内の児童養護施設連盟から、自立援助ホームの早期設置を求めるという要望書が出てきました。その連盟と協議をして、退所後の児童の自立に向けて取り組みを強化しようということ、それから、退所後の支援を必要とする子供たちが一定数いること、そして、施設は市が設置し、運営は民営でやりましょうということがまとまり、公設民営の自立援助ホームを設置することにしました。
この自立援助ホームの機能については、ホームの職員が親がわりになっていろいろ自立を手助けする、声がけをしながら手助けをすることになります。具体的な内容としては、入所している際には、就労に関して支援をどうしようかとか、あるいは日常生活、社会生活を営むためにどのようにするのかという支援を行います。
今の子供の家はできてもう随分になりますが、鉄筋コンクリート造の10階建の1階・2階を使ってこれまでやってきました。自立援助ホームは、その1階部分を使って、20歳までで就労中または就労予定の人を男、女、それぞれ6名ずつ12名を受け入れます。2階は今までどおり18際未満の児童の施設として使うことになっています。
建物は市のものですが、運営は社会福祉法人の神戸真生塾に指定管理でやってもらいます。それから、男女にはそれぞれ個室が用意されます。その際に費用の負担もあります。食事などは時により自炊をしながらやるという訓練の施設だということで、運営が始まろうとしています。
実際の運営は3月1日からになります。2月20日に開所式と内覧会をします。
矢田市長:
大河ドラマ「平清盛」が現在、放送されていますが、神戸でも1月21日にドラマ館と歴史館がオープンしました。その際に、平清盛役の松山ケンイチさんと時子役の深田恭子さんが来られて大いに華を添えていただいたわけですが、その後の状況を報告したいと思います。
まず、手元にお配りしている平清盛のパンフレットは、歴史館、ドラマ館、あるいはホテル、また関西の私鉄の駅のラックなどに置かせていただいています。既に10万冊配っており、さらに今後増刷をする予定です。
それから、ガイドブックも市内の観光情報や見どころみたいなものも入れながら、神戸に来られた方がこれを見ながら回っていただけるようになっています。また、縦長のマップは、歴史館周辺の平清盛ゆかりの場所等、あるいは源平のゆかりの場所に実際行っていただけるようになっています。
入場者数は、昨日(1月30日)までで、ドラマ館が6,206人、歴史館が5,680人、合計1万1,886人ということで、団体客等も続々と来ていただいているということです。やはり土日に多いという特徴があるようです。
それから、ロゴを使ったいろんな商品のいくつかをここに並べていますが、現在、102件の商品ができています。ロゴ使用料は無料ということで、今後、こういうものがどんどんと増えていくのではないかなと思います。ドラマ館と歴史館でお土産の販売コーナーがあり、随分お買い求めいただいているということです。さらに、新神戸駅で平清盛にちなんだ駅弁を売っているというようなものもありますし、平清盛ワインや瓶ビールのラベルにロゴを張っていただくものもあります。
その他、現在、阪神と山陽でラッピング電車が各1編成で走っています。阪神は三宮から奈良まで、山陽は姫路から大阪までということです。
それから、「KOBE de 清盛2012」公式旅行サイトの中で宿泊キャンペーンをやっていますが、現在、市内の90のホテル、旅館等がドラマ館・歴史館の入場券つき宿泊プランを企画販売されているということです。
また、ホテル、旅館が各社それぞれでつくった宿泊プランを、例えば「楽天トラベル」や「じゃらん」というようなネット系の旅行エージェントが取り扱いをしていただいていており、相当ご利用いただいているということです。今後、さらにこれが増えていくのではないかなと期待をしているところです。
ドラマは4回目の放送が終わって、次回ぐらいからいよいよ本格的なドラマに入っていくということです。ぜひ今回の「平清盛」のドラマを通じて、神戸の魅力を大いに味わっていただけるよう、さらに取り組みを盛り上げていきたいと思っていますので、どうかよろしくお願いします。
記者:
自立援助ホームは児童養護施設等の児童が対象ということですが、児童自立支援施設を出た子供というのも対象にはなってこないのでしょうか。児童自立支援施設に入っている子供も、昨今虐待を受けたりしているケースが多いかと思うのですが。
職員:
児童自立支援施設、例えば市の若葉学園の児童も対象になります。
記者:
同じく自立援助ホームについてですが、退所後の支援を必要とする児童が一定数見込まれるということなのですけど、大体、今現在でどれくらい必要としている方がいらっしゃるのか、もしわかったら教えていただきたい。
職員:
児童養護施設の児童で退所予定の児童が27名います。その子供たちのうち援助の必要な児童が対象になります。
記者:
今回の施設が定員12名ということですが、今後、同様の施設を増やしていくことも考えられるんでしょうか。
矢田市長:
子供の家は1階と2階があって、1階の部屋が空いてきたので1階を自立援助ホームとして使おうかといっています。2階にもそんなに子供たちがおりませんので、将来、2階が空いてくるようなことになれば、自立援助ホームの機能を広げるということはあり得るというふうにお考えいただきたいと思います。
記者:
同じく、自立援助ホームについてなんですが、これまでの子たちが育ってきた施設との連携なども必要になってくると思います。また、こういう施策を始められることで、こういう問題に苦しみながら育っている子供たちをどのように救いたいと思っていらっしゃるのか、一言いただければと思います。
矢田市長:
まず、やはり今の子供たちが親にネグレクトされたりしながら、通常あってはならないような環境の中で育ってきたと。そういう子供たちをやはりきちっと育て上げたいというので児童養護施設があるわけですが、そういう子供たちが18歳に達したときに、現行の児童養護施設は、そういう方を引きとめることができないようになっているんですね。それでは困るだろうというので、今、国で、自立援助ホームということで、20歳まで、少し慣れる期間を見て、そういう支援をつくろうというふうにしていただいたわけです。
実際には、社会人になって働いていらっしゃる方がメインになると思いますが、なかなか自分の悩みとか、いろんな相談事ができにくいという境遇でもあります。特に社会人となる場合には、児童養護施設を退所する必要がありますので、そういう事象の中で、本人がドロップアウトしないように支援をしてあげようというのが国の狙いです。そういう点について、神戸市の児童養護施設連盟と、自分たちが面倒を見てきた子供たちを十分な形にしたいという思いがありますから、1つの手始めですが、自立援助ホームをつくって支援をしようということです。
だから、これは先行き、さっきも言ったように、子供の家というのが、今、2階で機能していますが、将来、自立援助ホームが不足してくれば2階も使うとか、あるいは民間でもそういう扱いをしていただけるような協議が必要かと思います。
記者:
清盛のドラマ館・歴史館の今の入り込み数について、市長の分析をお願いします。
矢田市長:
入り込み数をもう一度言いますと、1月21日からスタートして1月30日まででの10日間で延べ1万1,886人、1万2,000人弱。ドラマ館が6,206人、歴史館が5,680人。団体等のお客さんが押しかけてきていただけるのは土日という形になっているようです。ちなみに、ドラマ館は28日の土曜日1,045人、日曜日1,110人。それから歴史館は、土曜日862人、日曜日1,234人というように、土日にかなり多いです。平日は、大体300人から400人ぐらいのところで推移していますね。だから、土日型です。
記者:
これから1年間やっていかれるに当たって、例えば平日をもうちょっと活性化したいだとかは、いかがでしょうか、十分人が入っていると思われるのか、もう少し活性化していきたいと思われているのか、そのあたり、教えてください。
矢田市長:
おおむね順調ではありますけども、やはりもっともっと訪れてきていただける方が増えることを願っています。そのために、さらに周知をしないといけないというふうにも考えています。また、2月25日から市立博物館で平清盛展が始まりますので、歴史愛好家の皆さんが随分お見えになるんじゃないかと思います。いずれにしても、過去の大河ドラマの、例えば「篤姫」、「龍馬伝」、それから「江」、いずれも随分たくさんの方がゆかりの地を訪れていらっしゃるということです。清盛ゆかりの地ということであれば、今回は京都、神戸、広島というのが主な舞台ですが、神戸には何といっても大輪田泊と福原京というものがありますので、神戸に相当いらっしゃるのではないかなと。これから、より盛り上げていきたいと、こんなふうに思います。
記者:
2月16日で神戸空港が開港から丸6年となります。現在、発着枠が埋まっている状態だと思います。かねてから国に要望している規制緩和は今年も引き続き大きな課題になると思うのですが、その見通しですとか意気込みをお聞かせ願えますでしょうか。それから、関空・伊丹の統合に向けた運営会社がこの春にできて、7月には統合されるとされています。一方では、国が国管理空港を民営化できるような法案を準備するという動きもあります。この中で、市長は今現在、空港についてどのような展望を持っていらっしゃるかをお聞かせ願えますでしょうか。
矢田市長:
神戸の地で、今、バイオ、ライフサイエンスの展開がどんどん進んできて、しかも、そこに京速コンピューターができて、研究者、技術者の方々が4,000人を超える数になっており、これからまだまだこれが発展をしていくということに我々は期待をかけています。また、国の成長戦略の中で総合特区の制度がありまして、その中で医療産業とか、国際コンテナ戦略港湾に指定されている港の関係が特区に入っているということで、この集積は相当進むと見ています。
そういった状況の中で、こんな近くに空港があるのに、なぜ縛りがあるんだという声が今随分あります。早くこの規制緩和をしてもらうということがこれからのイノベーションの取り組みの大きなポイントではないかという声が出ています。実際にそういう声をお聞きすると大変つらいものがあります。とにかく今の規制を取り払っていかないことには、今後の日本の国の成長そのものにも影響するのではないかということを言い続けています。
ですから、今の朝7時から晩の10時という運用時間の規制の撤廃とか、あるいは30便という便数制限を撤廃してもらうとか、あるいは、今、国際チャーターについては、オウンユースチャーターといって、ある特定目的の団体が使う場合に限って許可が認められるということになっていますが、今、神戸に来ていらっしゃる研究者の方等々は、いろんな連携をしながら研究を進められております。特に、中国とか韓国とかシンガポールといった国との連携というものも視野に入れながら、ぜひ、チャーター便でもいいから、とにかくオウンユースという縛りでなしに、チャーターの便も何か方法として考えていただきたいという声が随分あります。
最近、時代の要請によってLCCなどが随分と変わってきつつある中で、なぜそういう縛りが神戸だけ適用されていくのかというのを、この地で研究等をなさっていらっしゃる方、あるいは市民の皆さんからも声をいただいています。私も国土交通省の航空局長にもお話に行きまして、今、関空と伊丹の統合という問題が1つ地元の先決の課題ではあるけれども、特区までできてきたわけですから、神戸空港の規制についても、どうするかということについてはやはり考えていくべきだということで話をし続けています。これからも早くこの取り組みを進めないと、日本の国そのものが、制度の中でがんじがらめになっているという状況は決していい結果を生まないと思っていますので、ぜひきちっとした整理を早くつけていきたいと思っています。
記者:
関連してなんですが、空港島の土地売却についてもお伺いしたいと思います。なかなか売却が進まない状況が続いています。開港から6年を迎えて、今後どうしていこうと、どういう戦略を練っていこうと思っていらっしゃるか教えていただけますか。
矢田市長:
まず、空港島は、空港の部分と空港関連の機能用地とに分けてあります。空港関連の機能用地について、今、ヒラタ学園とかユーロコプターとかいうところが出てきていただいたり、物流関係では上組が出てきたり、あるいはスカイマークが格納庫をつくったりとかいう動きになっております。ただし、今、埋め立てをしていないところもありまして、こういうところの完成が見込まれるのはもうちょっと先になります。
そういう中で、今、この分譲についていろんな話し合いを続けています。今後も空港に関連する機能に限定するというのが本筋ですが、それ以外にも、例えばラヴィマーナというウエディングの関係の施設もつくっていますので、用途の変更ということも視野に入れながら、島全体の有効利用ということを考えていくのが手順かと思っております。
また、埋め立ては市内の発生残土をもってやるということにしていますので、ちょっと今そのスピードが鈍っておると言わざるを得ないかと思います。別に我々としては放置しているわけではなく、何とか早く整備したいということにかわりありません。
そういう中で、今後、例えばユーロコプターは非常に大きな会社で、日本の中での1つの拠点として選んでいただいたわけですから、ぜひ、そういう機能の強化という点でもご尽力いただけるような話し合いも進めていきたいなと思っています。