貴重資料デジタルアーカイブズについて

神戸市立図書館は、明治44年(1911)11月10日に設立され、平成23年に100年を迎えました。開館にあたって、桃木武平氏による私設の図書館「桃木書院図書館」から蔵書が寄贈されました。この中には、郷土に関わる貴重な絵図や名所図、古文書等が含まれており、現在も貴重資料として保存しています。

また、外国人居留地に関する資料や昭和13年阪神大水害の被災状況を記録した絵巻物・スケッチといった、郷土の歴史を学ぶ上で欠かせない資料も所蔵していますが、これらの資料は長い年月を経て劣化が進みつつありました。

そこで、これからの保存・活用を図るため、平成18年度文部科学省「社会教育活性化21世紀プラン」事業としてデジタル化を行い、CD-ROM版デジタル教材コンテンツの作製と図書館内端末によるデジタルアーカイブズの公開を行いました。この貴重資料デジタルアーカイブズは、この事業をもとに再構築し、航路図や錦絵、居留地関係資料等572点を掲載しています。

 

なお、掲載した資料の中には、差別を受けた身分呼称や関係した地名等が記載されているものがあります。これらの差別は全く不当なものですが、差別をなくし、差別の歴史への理解を深めるには、歴史的な事実を正確に伝えるべきとの判断からそのまま掲載しています。