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名品撰:長崎派の絵画
らかんとすいずかん
羅漢渡水図巻
江戸時代 寛文7年(1667)序・跋 逸然性融筆 隠元隆K序 木庵跋
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羅漢渡水図巻 序文
序文:「負山踏海当行買売走■(彳に扁)天涯自由自在三千刹海現毫端一点霊光周沙界展尽神通若何為遠起両生菩薩債 丁未仲冬日 黄檗隠元題於 松隠丈室」(類似した賛文が『黄檗和尚太和集』に掲載)
印:「隆K」(朱文方印)「隠元之印」(白文方印) 「臨済正宗」(関防印、朱文楕円印)

羅漢渡水図巻

羅漢渡水図巻

羅漢渡水図巻

羅漢渡水図巻

羅漢渡水図巻

羅漢渡水図巻

羅漢渡水図巻跋文
跋文:「七横八縦各展玄用履海遊山無遮無障神通饒汝風顛変弄佛法須還木庵和尚 丁未年 黄鐘月 黄檗木庵謹題」(『木庵禅師語録(十四巻語録)』巻第十一に「海會図」として掲載)
印章:「方外学士」(関防印、白文長方印)「釈戒■(王に稻の旁)印」(白文方印)「木庵氏」(朱文方印)
 逸然性融(1601〜68)は中国浙江省杭州府出身で、薬種商として寛永18年(1641)長崎に渡来。正保2年(1645)、出家して長崎・興福寺の住持となる。承応3年(1654)の隠元隆K(1592〜1673)の長崎招請にあたって中心的に活動し、臨済宗黄檗派の日本定着に尽力した。一方、画家としても優れ、道釈人物画に彩筆をふるった。奇怪な表情やアクの強い隈取りなど、中国著色画の伝統を踏まえたエキセントリックな造形美は、やがて河村若芝らに継承され、のちに逸然は「唐絵の開祖」と称されるに至る。
 浅瀬を渡る羅漢たち―岸に上がる者へ手を差し伸べたり、両脇から抱えたり、背負ったりと川を渡る彼らの助け合う姿はどこかほほえましい。衣紋や肉身の強調された墨線、脚にまとわりつくような水流など執拗な表現は逸然の特徴。樹木や岩、川などの背景は淡い色彩なのに対し、衣服には青や赤などの鮮やかな色彩を用いることで、羅漢たちへ視線が集中する。
 朱衣をまとった達磨のような人物に見送られ、羅漢たちは経巻、法具、帙に収められた本などを彼岸から此岸へと運んでいる。達磨の禅宗を受け継いだ隠元、そして黄檗の日本への伝法をあるいは示唆しているのだろうか。なお、ほぼ同図様からなる作品(明楽寺蔵)が河村若芝にもある。
 末尾に「釋性融印」、「逸然氏」の2印がある。巻頭には隠元の序文、巻末には木庵(1611〜84)の跋文があり、ともに寛文7年(1667)の年記を持つ。

参考文献:
神戸市立博物館企画展『若芝と鶴亭―黄檗宗の画家たち』図録 2011
・九州国立博物館『黄檗―OBAKU 京都宇治・萬福寺の名宝と禅の新風』図録 2011
・錦織 亮介「黄檗画僧逸然の画業」『国華』1228 2003
神戸市立博物館特別展『隠元禅師と黄檗宗の絵画』図録 1991
   
    絹本著色
    27.3×343.3
    1巻
    1960年度購入(市立神戸美術館)
   
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