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名品撰:近世の神戸
たかたやかへえしょじょう
高田屋嘉兵衛書状
江戸時代 文化9年(1812)8月16日 高田屋嘉兵衛
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高田屋嘉兵衛書状
 18世紀にはいるとロシアは千島列島を南下し、日本近海に姿を現すようになった。日露間の緊張が高まるなか、文化8年(1811)測量のためクナシリ島に上陸したロシア艦長ゴロウニンらが幕府役人に捕えられ、箱館(函館)に監禁される事件が起こった。この書状は、翌文化9年8月に高田屋嘉兵衛がその事件の報復としてクナシリ島沖で捕らえられた際に、弟たちに書いた手紙。両国の確執を調停しようとする強い意気がうかがわれる。嘉兵衛の尽力が功を奏し、ゴロウニンらは翌年釈放される。
 嘉兵衛(1769−1827)は、明和6年(1769)淡路国津名郡都志本村(つなぐんつしほんむら)(現洲本市五色町(すもとしごしきちょう))に生まれ、兵庫津に出て廻船業者となり、蝦夷地(えぞち)との交易で活躍。寛政11年(1799)にはエトロフ島航路を確定するなど、幕府の蝦夷地経営に深く関わった。晩年は郷里で港湾修築などに寄与し、同地で死去。


参考文献:
神戸市立博物館特別展『コレクションの精華』図録 2008
   
    紙本墨書
    15.0×206.8
    1巻
    1981年度武藤誠氏寄贈
   
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