神戸市立小磯記念美術館
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作品紹介

自画像
「 自  画  像 」
1926年 油彩・キャンバス 80.2×52.5cm

 東京美術学校時代、藤島武二の教室で学んでいた小磯良平の作品には、藤島の力強い表現の影響が見られます。小磯の自画像は、学生時代のものが数点確認されていますが、この作品はその中でも、最後までアトリエに残されていたものです。大胆なタッチで自分自身の姿をとらえ、濃く太い線で輪郭を部分的に引き締めたこの自画像からは、若々しい情熱や自信さえ窺うことが出来るようです。
この作品を制作した23歳のとき、小磯は『T嬢の像』を帝展に出品し、特選の栄誉を与えられました。



着物の女
「 着 物 の 女 」
1936年 油彩・キャンバス 90.9×72.7cm

 1930年代後半から40年代にかけての作品は、小磯自身がのちに「最も脂が乗り切った」好きな時代のものと語っています。この「着物の女」は、その時期のもので、熟達した内容を示す作品です。
 長椅子にくつろいだ姿勢で腰掛け、大胆な色の組み合わせの着物をまとった女性のいでたちと、クラシックな椅子の対比が新鮮な印象を与えています。鮮やかな色使いとともに、絹の着物の光沢や椅子の生地の質感が明確に描き分けられています。


二人裸婦
「 二 人 裸 婦 」
1949年 油彩・キャンバス 129.5×90.0cm

 戦後に小磯が制作した最も完成度の高い裸婦作品の一つ。二人の女性のプロポーションが理想的にとらえられ、髪を整えるポーズがうみだす身体の線の動きがバランスよくまとめられています。調和のとれた色調も美しく、背後に描かれた家具・カーテンなどの小道具が画面にクラシックな品を与えています。

 この作品が制作された昭和24年は、仮住まいを転々としてきた小磯にとって、新居とアトリエを入手できた再出発の年でもありました。



母子像
「 母  子  像 」
1953年 油彩・キャンバス 91.2×72.9cm

 この作品は、母親のポーズや周囲の道具類から、小磯の画業の中で最大の作品『働く人びと』(1953年)と関連づけることが出来ます。非常に目の粗いキャンバスは、小磯がこの時期好んで使ったもので、作品に素朴な温かさを与えています。色彩は白を基調として落ち着いたトーンでまとめられ、すっきりとした印象の画面の中に人物のボリューム感が表現されています。

 母親の手が大きく描かれていますが、フランスの画家の影響とも、働く人のたくましさや生命力の輝く様を表現しようとしたためとも考えられています。


リュートのある静物
「リュートのある静物」
1966年 油彩・キャンバス 139.4×130.7cm

 リュートをはじめ、アトリエ内の様々な家具類が、キュビスム(立体主義)を思わせる手法で描かれています。この頃、小磯がこうした画風を模索していたことについて、抽象絵画の国際的な興隆との関連、大学での若い感性からの刺激などの指摘があります。この点について小磯は、ずっと具象をやってきたが、心のどこかに自分が変わりたいという気持ちがあり、抽象絵画を試みた、とのちに語っています。

 白色を基調とした画面の中で、各モティーフが中央のリュ―トを中心にまとめられた構成になっており、考え抜かれた構図の中に静穏な秩序が感じられます。



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KOBE CITY KOISO MEMORIAL MUSEUM OF ART