神戸市-KOBE-


国指定重要文化財 旧トーマス住宅 (風見鶏の館)

最終更新日
2016年8月31日

kazamidorinoyakata風見鶏の館(東から)

建築主

ゴットフリート・トーマス(Gottfried Thomas 1871-1950)
ドイツ人貿易商

設計者

ゲオルグ・デ・ラランデ(Georg de Lalande 1872〜1914)

ポーランド・ヒルシュベルク(当時ドイツ領)生まれのドイツ人建築家
ウィーン・ブレスラウ・ベルリンでの活躍後、中国を経て来日
明治30年代後半から大正初期にかけて日本で活躍
3代目オリエンタルホテル・朝鮮総督府(基本設計、完成を待たず死去)等を設計

建築年

明治36年ないし明治37年(新築届は明治42年)

所在地

神戸市中央区北野町3-13-3

構造規模

1・2階平面図

木造2階建、外壁れんが張、半地階塔屋付、寄棟造、スレート葺
1階  230.14平方メートル
2階  230.60平方メートル
計   891.03平方メートル
(含地階、屋根裏部屋430.29平方メートル) 

旧トーマス住宅は、1階に玄関ホール、応接間、居間、食堂、書斎があり、2階は夫妻の寝室、子供部屋、客用寝室、朝食の間などがあります。室内の意匠は部屋によって変えておりますが全体にドイツの伝統様式を採り入れながら、19世紀末から20世紀初頭にかけての新しい芸術運動(アール・ヌーヴォー)の動きを感じさせるものがあります。1階各入口扉に付いている把手金具に、アール・ヌーヴォー風の装飾がつき、玄関ポーチの柱頭飾り、応接間のシャンデリア、書斎腰板の風刺画などにその傾向が伺えます。
また食堂は中世城館風の天井小梁、飾り戸棚、暖炉飾りなど見ごたえのある意匠を見せています。

昭和58年12月より昭和60年3月にかけて行われた保存修理修理では、ここにお住まいだったトーマス氏の一人娘、エルザ・カルボー夫人の記憶や、当時のアルバムを参考に、可能な限り元の姿に戻しています。

阪神大震災では全壊と判定されるほどの被害を受けましたが、当初材を可能な限り用いた修復を行いました。復旧にあたっては、「文化財耐震対策委員会」を設置し、壁のれんが1つづつをステンレス線で結び付けて積み直したり、煙突の補強を施すなど種々の耐震対策を講じています。

敷地

607.30平方メートル

風見鶏

風見鶏小

塔の先端にある風見鶏はその名の通り風向きを知る役目も持っていますが、雄鶏は警戒心が強いことから魔除けの意味や、またキリスト教の教勢を発展させる効果があるといわれてきました。

鉄製の風見鶏を軽やかに回転させるため、軸受け部に当時としては珍しいボールベアリングが使われています。
建築時に設置された初代風見鶏が、交換されることなく110年以上にわたり風向を知らせています。

見どころ

建設当初の風見鶏の館内部 エルゼ・ガルボ―夫人のアルバムから

書斎の一段高いところに置かれている中国風の竜の彫刻のついた家具は、昔この家で使用されていたものです。第一次世界大戦後いったんドイツに送り返されていましたが、昭和53年7月神戸市がこの館を買い上げ保存するにあたり、フランクフルトにお住いだったトーマス氏の一人娘、エルザ・カルボー夫人より記念に神戸市に寄贈されたものです。なお、カルボー夫人は昭和54年4月に来神し、65年ぶりに懐かしいわが家に里帰りしました。

1階居間からホール方向1階居間からホール方向

書斎書斎

居間居間

食堂食堂

復元された門扉

復元された門扉  
門に刻まれる「Rhenania」はラテン語でライン川のことです。トーマス氏はライン川流域の町、コブレンツ出身で、自邸に「Haus Rhenania(ラインの家)」の名を付けました(広瀬毅彦『風見鶏 謎解きの旅』2009)。

所有者

神戸市

指定年月日

昭和53年1月21日

開館時間と入館料金

風見鶏の館開館時間:9時〜18時
休館日:6月と2月の第1火曜休館
入館料:大人500円(30名以上団体料金2
     割引)
     高校生以下、65才以上の神戸市
     民<すこやかカード(神戸市老人
     福祉手帳を持参の方>、身体障
     害者等は無料
     風見鶏の館・萌黄の館の2館共
     通券は650円
  
  

神戸の公開異人館