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いぶつの処理:木の場合

神戸市埋蔵文化財センターの館長さんに質問する女の子

木や金属きんぞくでできたものも、同じように復元ふくげんするのかしら?

女の子の質問に答える神戸市埋蔵文化財センターの館長さん

いいえ。木や金属きんぞくでできたものはずいぶん弱っているので、土器どきなどとは違う処理しょりをするんだよ。

不思議がる男の子

へえ。どんなことをするのかなあ。

男の子の質問に答える神戸市埋蔵文化財センターの館長さん

まず木は、小さく、うすくけずってプレパラートをつくり、それを顕微鏡けんびきょう観察かんさつし、どんな種類しゅるいの木か調べるんだよ。また、表面に字などが書かれていないか、赤外線カメラで調べるんだ。

職員が木や金属でできたものを登録する様子

木や金属きんぞくでできたものを登録する様子

職員がプレパラートを作って木のしゅるいを調べている様子

プレパラートを作って木のしゅるいを調べている様子

せきがいせんカメラ

せきがいせんカメラで調べている様子

 
神戸市埋蔵文化財センターの館長さんに質問する女の子

字がかいてあるの?

女の子の質問に答える神戸市埋蔵文化財センターの館長さん

昔は貴重きちょうな紙のかわりに、木のふだに字をかくことがあっんだよ。書きそんじたり、不要ふようになったら、表面をけずって、何度も書き直すこともあるんだ。

感心する男の子

便利なんだねえ。

 
 

木の種類しゅるいを調べたら、次は図面をくんだよ。それが終わると、ポリエチレングリコールという樹脂じゅしを温水でかしたタンクにつけるんだ。そうすると、少しずつ木の中の水分と樹脂じゅしが入れわっていくんだ。ある程度ていど樹脂じゅしが入ったら、真空凍結乾燥機とうけつかんそうきというタンクの中で木を冷凍れいとうし、真空状態じょうたいにすると水分を取りのぞくことができるんだ。

 
    職員が実測図面をかいている様子

じっそく図面をいている様子

説明する神戸市埋蔵文化財センターの館長さん  
     
  職員が温水でとかした樹脂を木にしみこませている様子と職員が樹脂をしみこませた遺物を冷凍状態で真空にし、中の水分をとりのぞいている様子

おんすいでかした樹脂じゅしを木の中にしみませ、さらに、れいとうきょうたいでしんくうにし、中の水分を取りのぞいている様子

 
 
納得する女の子

へえ。なんだかむずかしいのね。でも、それが終わると、木の中の水分が全部取りのぞかれて、今以上いじょうに悪くならないってことなんですね。

女の子の発言にあいづちをうつ神戸市埋蔵文化財センターの館長さん

そうだね。

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