木や金属きんぞくでできたものも、同じように復元ふくげんするのかしら?
いいえ。木や金属きんぞくでできたものはずいぶん弱っているので、土器どきなどとは違う処理しょりをするんだよ。
へえ。どんなことをするのかなあ。
まず木は、小さく、薄うすくけずってプレパラートをつくり、それを顕微鏡けんびきょうで観察かんさつし、どんな種類しゅるいの木か調べるんだよ。また、表面に字などが書かれていないか、赤外線カメラで調べるんだ。
木や金属きんぞくでできたものを登録する様子
プレパラートを作って木のしゅるいを調べている様子
せきがいせんカメラで調べている様子
字がかいてあるの?
昔は貴重きちょうな紙のかわりに、木の札ふだに字をかくことがあっんだよ。書き損そんじたり、不要ふようになったら、表面をけずって、何度も書き直すこともあるんだ。
便利なんだねえ。
木の種類しゅるいを調べたら、次は図面を描かくんだよ。それが終わると、ポリエチレングリコールという樹脂じゅしを温水で溶とかしたタンクにつけるんだ。そうすると、少しずつ木の中の水分と樹脂じゅしが入れ替かわっていくんだ。ある程度ていど樹脂じゅしが入ったら、真空凍結乾燥機とうけつかんそうきというタンクの中で木を冷凍れいとうし、真空状態じょうたいにすると水分を取り除のぞくことができるんだ。
じっそく図面を描かいている様子
おんすいで溶とかした樹脂じゅしを木の中にしみ込こませ、さらに、れいとうきょうたいでしんくうにし、中の水分を取りのぞいている様子
へえ。なんだか難むずかしいのね。でも、それが終わると、木の中の水分が全部取り除のぞかれて、今以上いじょうに悪くならないってことなんですね。
そうだね。