神戸市-KOBE-


国指定重要文化財(建造物)箱木家住宅

最終更新日
2017年10月30日
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箱木千年家

所在

神戸市北区山田町衝原字道南1-4

所有

個人所有

建築年代

主屋:鎌倉時代後期〜室町時代前期
離れ:江戸時代前期

指定

昭和42年6月15日

概要

一般に『箱木千年家(はこぎせんねんや)』の名で知られます。元禄期(17世紀末)にはすでに「千年家」と呼ばれていたことが当家に伝わる文書に記され、大同年間(806〜810)建築と伝承されていました。
しかし「千年家」とは「非常に古い家」の意味で、「千年経った家」という事ではありません。建物の特徴などから実際の建立は14世紀、室町時代と考えられてきました。
ただし、わが国で室町時代にさかのぼるとされる民家は、現在、箱木家の他に、古井家住宅(姫路市安富町)、堀家住宅(奈良県西吉野村)の2つしかなく、比較する類例が少ないため、建物構造自体から詳細な年代を特定することはできませんでした。

ところが昭和52年、呑吐(どんど)ダムの建設に伴ない、本来建っていた地点から約60m南東の現在地に移築されることになり、建物本体を解体しての調査と地下部分の発掘調査が行われることになりました。

移築直前の箱木千年屋








移築直前の箱木千年家

移築前の箱木家住宅の間取り





移築前の箱木家住宅の間取り

調査時点の箱木家主屋は、「整形六間取」と呼ばれる6つの部屋と土間とからなる平面形式でしたが、解体調査の結果、まず東側に主屋が建てられ、江戸時代に入って西側に二間の離れを建築、さらにこの2棟をつないだものであることが判明しました。
寛政8年(1796)に刊行されている『摂津名所図会』には一棟として描かれていて、この時期までには一体のものに改造されていることがわかります。

移築復元後の箱木家住宅の間取り





移築復元後の箱木家住宅の間取り

また、建物本体の詳細な調査から、もともとの主屋の建築は少なくとも室町時代前半にさかのぼるものと判定され、現存する日本最古の民家のひとつであることが確認されました。

さらに2005年、建築当初の部材について放射性炭素年代測定法による調査が行われた結果、使用されている部材が1283〜1307年に伐採されたものであることが判明しました。発掘調査で出土した土器の年代も13世紀後半であることも考え合わせ、主屋の建築が鎌倉時代にさかのぼる可能性も考えられます。

移築に当たっては、この調査結果を基に江戸時代中期以前の姿である2棟に分離して復元整備しました。