神戸市-KOBE-


文化功労者表彰(文化賞、文化奨励賞、文化活動功労賞)

最終更新日
2018年10月26日

平成30年度の各賞受賞者は、下記のとおり決定しました。

平成30年度受賞者

神戸市文化賞

たかとう 匡子(たかとう まさこ) 芸術・文学(詩)

武庫川女子大学卒。国語科教諭として高校などで勤務する傍ら、現代詩人として活躍。「神戸詩話会」「第三紀層」「大阪」「現代詩神戸」「火牛」「イリプス」など、各同人として半世紀以上に渡り作品を発表しているほか、兵庫県現代詩協会による「兵庫・神戸を生きた詩人を語る」での講演活動なども盛んに行っている。これまでに『ヨシコが燃えた』『対話』『たかとう匡子 詩集(現代詩文庫)』など14冊の詩集を刊行、革新的な表現形態や意欲の強い作品で評価を得ている。また、平成26年及び平成29年に著した「私の女性詩人ノート」での与謝野晶子から小池昌代まで26名の女性詩人論が注目を集めた。

石井 一男(いしい かずお) 芸術・美術(洋画)

神戸市出身。平成4年神戸元町の海文堂に作品を持ち込んだことがきっかけで、同年10月に海文堂ギャラリーで初個展開催。平成13年よりギャラリー島田にて毎年個展を開催してきた他、大阪、東京などでも個展を開催。平成23年BBプラザ美術館にて「無垢の画家 石井一男」、平成24年佐喜眞美術館にて「奇蹟の画家 石井一男展」を開催。後藤正治氏による書き下ろしノンフィクション『奇蹟の画家』やテレビ番組「情熱大陸」(TBS)などでも紹介され、大きな反響を呼んだ。平成20年画集I「絵の家」、平成21年画集II「絵の家のほとりから」を出版。代表作「女神」をはじめとする作品は、決して派手ではないが観る者の心を一瞬で鷲掴みにすると言われ、非常に評価が高い。

北浦 洋子(きたうら ようこ)  芸術・音楽(ヴァイオリン)

小杉博英、辻吉之助、Ramy Shevelov、Klaus Storckに師事。大阪音楽大学卒業、同年ハノーヴァー国立音楽大学大学院に留学。大阪・神戸・京都その他にてリサイタルを開くほか、多くの楽団と共演し、神戸室内合奏団では昭和58年から10年間コンサートミストレスを務めた。オーストラリア、韓国、ヨーロッパなどで演奏活動を行い、ヴァイオリンを通じて日本の音楽文化を世界に紹介。全日本学生音楽コンクールなどで審査員として後進の育成に取り組むほか、貴志康一の作品に意欲的に取り組み続け、平成29年には没後80年を記念した作品集をリリースした。

小曽根 真(おぞね まこと) 芸術・音楽(ジャズ)

神戸市出身。12歳の時にジャズ・ピアノを始め、昭和58年バークリー音楽大学ジャズ作・編曲科を首席で卒業。同年6月、米CBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム「OZONE」で全世界デビュー。以来、ソロ・ライブをはじめ世界的なトッププレイヤーとの共演や自身のビッグ・バンドを率いてのツアーなど、ジャズの最前線で活躍。平成23年より国立音楽大学教授に就任し、平成27年には「Jazz Festival at Conservatory」を立ち上げるなど、次世代のジャズ演奏家の指導、育成にも意欲的に取り組んでいる。地元・神戸での活動としても、海外のアーティストと組んだステージや、平成27年から父である故・實氏と弟でサックス奏者の啓氏が出演する「KOBE JAZZ FESTIVAL」に参加し、ファミリーが揃うステージを展開した。

岡 登志子(おか としこ) 芸術・舞踊(コンテンポラリーダンス)

神戸市出身。法喜晶子に師事、独フォルクヴァング芸術大学舞踊科卒業。平成5年にドイツでダンスカンパニー「アンサンブル・ゾネ」を設立・主宰。平成7年に活動拠点を神戸に移し、年に2回のペースで、神戸で初演、他都市や海外で巡演するスタイルで新作を発表している。音楽家や美術家とのコラボレーションなど、従来の枠組みを超えた実験的な創作活動にも取り組んでいる。近年は、ダンスメソッドや親子の為のワークショップを行うと共に、ドイツ文学者ケストナーの小説から発想を得た「飛ぶ教室は 今」やダンスアーカイヴプロジェクト「緑のテーブル2017」など、大人から子どもまで幅広い層が参加・鑑賞できるプログラムにも意欲的に取り組み、コンテンポラリーダンスの普及に努めている。

神戸市文化奨励賞

和田 彩(わだ あや) 芸術・美術(書)

神戸大学教育学部卒、神戸大学大学院総合人間科学研究科博士課程後期課程修了。漢字・前衛書の書家として、神戸ビエンナーレ2011、2013の他、全国各地の書展に出品し、多数の賞を受賞。平成25年に韓国の世界書芸全北ビエンナーレに出品、平成29年にはワルシャワの在ポーランド日本大使館で個展を開催するなど、海外でも活躍しており、平成31年にはポーランドの国立クラクフ・Manggha美術館での個展開催が決まっている。また、書の研究においても、古典筆墨書跡のコンピューター分析に関する論文を複数発表しているほか、墨色や書道紙のにじみの研究、筆跡鑑定士としての活動などにも盛んに取り組んでおり、全国・海外を舞台に活躍し、今後神戸の書文化の発展にさらに寄与することが期待される。

鬼一 薫(きいち かおる) 芸術・音楽(声楽)

神戸女学院大学音楽学部声楽専攻卒。大学卒業後、関西新人演奏会、宗教曲のソプラノソロ等各種演奏会に出演。関西二期会主催オペラ「カルメン」のミカエラ役でオペラデビューし、その後も様々なオペラで清純で華やかな数多くの役をこなす。NHK‐FM名曲リサイタル、海外では米国シカゴの日本領事館の主催演奏会、イタリア リボルノのゴルドーニ歌劇場でオペラ「イリス」などにも出演し、好評を博す。高校・大学で非常勤講師として後進の指導にあたるほか、ボランティアとしての音楽活動など、幅広く活躍しており、正統な音楽を追求する真摯な姿勢が高く評価されている。

桂 あやめ(かつら あやめ)  芸術・芸能(落語)

昭和57年、5代目桂 文枝に入門し、平成6年に3代目桂あやめを襲名。「女に落語は出来ない」という固定概念の壁に風穴を開けるべく、OL、女子大生、おばちゃん、嫁姑など、身近な女性を主人公にしたネタを創作し続け、定期的に新作ネタ下ろしの会を開催している。また、林家染雀と結成した音曲漫才「姉様キングス」の小唄、都々逸、阿呆陀羅経などに時事ネタを折り込んだ舞台は「懐かしくて新しい」「古典的で過激」などと評価を得ている。現在、天満天神繁昌亭をはじめ各種落語会への出演や、男女共同参画イベント、海外公演にも積極的に参加している。また、神戸新開地・喜楽館のオープンに向けた準備などにも参画し、こけら落とし公演に出演するなど、幼少期・学生時代によく訪れた新開地に賑わいを取り戻そうと尽力している。

神戸市文化活動功労賞

玉川 侑香(たまがわ ゆか) 芸術・文学(詩)

関西の方言で詩を書き、日常性を表現。阪神・淡路大震災の後、被災地をテーマにした作品を発表してきたほか、詩人、画家、書家、音楽家、デザイナーによるグループで震災を語り継ぐコンサートを平成30年まで23回開催している。自作詩の朗読では日常を逞しく生きる人々の哀歓を伝えている。また、地元である兵庫区・平野においてはまちおこしの会で「福原遷都祭り」を主宰。10年間事務局長をつとめる。史跡案内人として活動している。「いちばぎゃらりぃ侑香」を開設しアートや文学、歴史を語り、発表できる文化拠点として運営するなど、同地域の人々のいこいの場になっている。

伊藤 勝(いとう まさる) 芸術・音楽(ピアノ)

スケールの大きな演奏で定評があり、数多くのリサイタル、コンサートを開催。日本センチュリー交響楽団、モーツァルト室内管弦楽団等、コンチェルトも好評を博した。阪神・淡路大震災直後よりボランティア活動として、北区のすずらんホールにて「すずらんホールコンサート」を開催し続けており、同コンサートは神戸音楽家協会による各区民センターでのコンサートを立ち上げるにあたっての礎となっている。神戸新聞社主催「3台のピアノによるスーパーピアノフェスティバル」の立ち上げにも参画し、4公演を継続中。ピアノ界のリーダーとして、また将来的には音楽界のリーダーとして、今後の活躍が大いに期待される。

神戸大学交響楽団 芸術・音楽(管弦楽)

大正4年、神戸大学の前身である旧制神戸高等商業学校で数人の学生により立ち上げられた「ワーグナー・ソサエティ」を由来とする大学音楽団体。今年設立103年を迎え、日本の数あるアマチュアオーケストラ、大学オーケストラの中でも屈指の歴史を誇る。5・6月のサマーコンサート・12月の定期演奏会のほか、近年では客演指揮者に新田ユリ氏などを迎え、あましんアルカイックホールや兵庫県立芸術文化センターなどで演奏会を開催している。神戸大学の学生をはじめ、近隣の大学生も団員として活動しており、神戸音楽界の発展に大きく寄与している。

吹奏楽団ブラス・ポルテーニョ 芸術・音楽(吹奏楽)

昭和43年10月に創設、平成30年で50周年を迎える神戸で最も古い歴史をもつ吹奏楽団。約70人の団員が月に10回の練習に取り組んでおり、昭和48年からは「神戸市成人お祝いの会」で毎年演奏している。昭和56年「神戸博ポートピア81」をきっかけに音楽活動を通した青少年の国際交流を展開しており、また、年に1回の定期演奏会に子どもたちを招待するなどの活動も行っている。阪神・淡路大震災後は避難所での「がんばろうコンサート」を開催したほか、同年の神戸ルミナリエの点灯式セレモニーではオープニング演奏を務めた。

西沢 久実(にしざわ くみ) 芸術・音楽(音楽表現、わらべうた)

神戸市立小学校の音楽教諭として勤め、それぞれの勤務校で児童と共に音楽表現の創作活動に取り組み、多数作品を発表。その指導法が評価され、文部科学省国立教育政策研究所制作『小学校音楽映像指導資料』に、児童との創作活動を収録。更に、音楽づくりの指導法やわらべうたの重要性等を提案し、文部科学省『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編』の専門的作業等協力者となる。平成16年〜17年には、兵庫区周辺で統廃合となる小学校7校に呼びかけ、希望者40名と表現活動を行い、創作ミュージカルをKAVCで公演。児童が音楽を通じて交流する場をつくった。また、保育者、教員対象のワークショップや神戸ビエンナーレのシンポジウム等で、わらべうたの普及活動にも貢献している。

大西 衛一(おおにし えいいち) 芸術・演劇

高校時代より60年間にわたり演劇に取り組んでおり、昭和32年創立した劇団四紀会の中心的俳優として多数の演劇作品に出演。また、平成13年に兵庫県劇団協議会事務局長に選任され、難局を乗り切り同協議会の発展に職務を全うした。この他、アジア演劇祭in関西では演劇を通じて日本とアジア諸国との交流を深めた。平成26年の兵庫県劇団協議会プレ50周年記念合同公演「ピピンバ・ウエディング」ではその手腕を遺憾なく発揮し、成功裏に導いた。地元神戸を代表する演劇人として、長年にわたり地道な活動を継続し、神戸の演劇文化の振興、発展に寄与してきた。現在は兵庫県劇団協議会顧問として活躍している。