神戸市-KOBE-


文化功労者表彰(文化賞、文化奨励賞、文化活動功労賞)

最終更新日
2016年11月16日

平成28年度受賞者

平成28年度神戸市文化賞等贈呈式集合写真

神戸市文化賞

野元 正(のもと ただし) 芸術・文学(小説)

昭和60年代から小説の執筆を始め、主として文藝同人誌「八月の群れ」に発表を続ける。文藝春秋刊「文學界」の「同人雑誌評」ベスト5の実績や「三田文学」の「新同人雑誌評」でも取り上げられている。
第3回「神戸エルマール文学賞」など多くの賞を受賞するとともに、同文学賞の事務局長及び選考委員として文芸同人誌の発展や作家の支援に貢献している。また、市発行の「花を巡る文学散歩」各区版では執筆・編集・監修を行うとともに、こうべ市民文芸等の選考委員を歴任するほか、神戸新聞同人批評担当、神戸文学館協力委員等を務めるなど、本市の文化芸術の発展に大きく貢献している。

新宮 晋(しんぐう すすむ) 芸術・美術(彫刻)

東京藝術大学で学び、卒業後にイタリアへ留学、帰国後は、風や水など自然エネルギーだけで動く彫刻を制作する。風で動く彫刻群とともに世界6つの地域の大自然を巡回する「ウインドキャラバン」は注目を集め、世界的に活躍する彫刻家として知られる。平成3年から三田市にアトリエを構え、平成26年には県立有馬富士公園に12点の風の彫刻を常設する「新宮晋 風のミュージアム」がオープンした。
神戸市内では、JR神戸駅前広場の「海からのたより」等の彫刻の設置、個展・展示・ワークショップ等の実施ほか、平成26年には小磯記念美術館で特別展「新宮晋 地球の遊び方」を開催するなど、神戸にもゆかりの深い彫刻家として、本市の美術文化の発展に大きく貢献している。

堀尾 貞治(ほりお さだはる) 芸術・美術(現代美術)

昭和30年の就職からサラリーマン生活を続けながら旺盛な創作活動を展開する。昭和40年に第15回具体美術展に初出品、翌年には具体美術協会会員になり、昭和47年の解散まで在籍した。解散後も精力的に創作活動を続け、昭和60年頃からは「あたりまえのこと」という一貫したテーマのもとに、主に神戸・大阪・京都で毎年約100回にも及ぶ個展、グループ展、パフォーマンス等を行うとともに、海外においても著名な美術館での展覧会への出品を行い、世界的にも活躍している。
何ものにもとらわれない自由な創作姿勢は国内外で高い評価を受けており、神戸出身・在住の現代美術家として、本市の美術文化の発展に大きく貢献している。

小川 哲生(おがわ てつお) 芸術・音楽(クラリネット)

大阪音楽大学卒業。大阪フィルハーモニー交響楽団を経て、ドイツに留学。国立デトモルト音楽大学を卒業。クラリネット奏者として多岐にわたる演奏活動を意欲的に展開するとともに、音楽鑑賞講座「のら〜り・クラリネット」、“PACオーケストラ”への立ち上げからの協力活動と客演、神戸市シルバーカレッジ「市民大学講座」、「サマーミュージックステーション」の運営と指導、福祉施設で演奏を行う「芸術文化訪問事業」等の県市主催行事にも取り組んでいる。大阪芸術大学客員教授、大阪音楽大学、神戸山手女子高校音楽科等の講師を務めるとともに、日本木管コンクール等の審査員を務め、有望な新人音楽家を送り出すほか、神戸新人音楽賞コンクール等の審査員も務めるなど、本市の音楽文化の発展に大きく貢献している。

神木 哲男(かみき てつお) 学術・地域史、地域学

神戸大学大学院修士課程修了、経済学博士。長年、大学教授として、日本経済史(海運史)、神戸外国人居留地の歴史、地域史・地域学などの研究・教育に携わるとともに、地域史研究の第一人者として多数の著書を刊行している。兵庫県下市町村の地域づくりアドバイザー、国土交通省、神戸市、芦屋市等の各種審議会委員などを務めるほか、神戸外国人居留地研究会などの活動を通じて、近代を中心とした国際港都・神戸の歴史に関する調査・研究・普及啓発に努めている。
また、「神戸学」の普及発展に携わり、神戸新聞文化センター「神戸学講座」講師、神戸学検定公式テキストの監修を務めるなど、本市の文化・まちづくりの発展に大きく貢献している。

神戸市文化奨励賞

神戸映画資料館 芸術・映画

神戸在住の映画コレクター、安井喜雄氏が多くの方々の協力を得て収集してきた貴重かつ膨大な映画フィルム、書籍、ポスターなどのコレクションを主に活用し、映画の面白さ、歴史を体験できる場を提供する民営のフィルム・アーカイヴ。長田区に拠点を構え、映画制作に使用する機材、映画関連の書籍、映画グッズなどを閲覧できる展示室のほか、映画史上の名画が鑑賞できるミニシアターなどを併設する。
また、地域の様々な団体と協力しながら、「ドキュメンタリー=記録」という観点で地域の記憶・記録を掘り起し発信・共有する「神戸ドキュメンタリー映画祭」を開催するなど、地域に密着したユニークな活動を展開しており、本市の文化芸術を支える団体として今後さらなる活躍が期待されている。

崎谷 明弘(さきや あきひろ) 芸術・音楽(ピアノ)

パリ国立高等音楽院ピアノ科を首席で卒業、東京藝術大学大学院修士課程を首席で修了し、現在、博士後期課程に在学中。ブゾーニ国際ピアノコンクール第3位、ハエン賞国際ピアノコンクール優勝など、有名国際コンクールで優秀な成績を残す。日本・欧州を中心にソロ・リサイタル出演や、国内外のオーケストラと共演を多数行うとともに、東京・兵庫・福岡で後進の指導にも尽力している。
地元においても、松方ホールや兵庫県公館などでソロ・リサイタルやオーケストラとの共演を行うとともに、松方ホール音楽賞、兵庫県芸術奨励賞を受賞するなど、神戸出身の実力派若手ピアニストであり、本市の音楽文化を支える人材としてさらなる活躍が期待されている。

木嶋 真優(きしま まゆ) 芸術・音楽(ヴァイオリン)

ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール・ジュニア部門にて最高位を受賞し一躍話題となる。ケルン音楽大学・同大学院を首席で卒業、ドイツの国家演奏家資格を取得。日本とパリに拠点を置き、これまでにスピヴァコフ、バシュメット等と度々共演、アルゲリッチ音楽祭、水戸室内管弦楽団等へも参加。NHK大河ドラマ「平清盛」紀行の音楽への参加のほか、TBS系「情熱大陸」にも出演。
神戸出身で、巨匠ロストロポーヴィッチやアシュケナージにも高く評価され、世界を舞台に目覚ましい実績を積んでいる新進気鋭のヴァイオリニストであり、本市の音楽文化を支える人材としてさらなる活躍が期待されている。
使用楽器は、ストラディバリウス1700年製Ex Petri(上野隆司博士より貸与)。

神戸市文化活動功労賞

前川 千津子(まえかわ ちづこ) 芸術・文学(川柳)

昭和30年に川柳団体「ふあうすと川柳社」の同人となり、平成13年には同社副主幹に就任、月刊川柳誌「ふあうすと」の編集業務や発送関連業務の全般に携わる。これまでに、川柳個人句集「原色」、川柳作家全集「前川千津子編」を刊行するなどの創作活動を行ってきた。平成20年には兵庫県川柳協会副理事長に就任し、県下の各川柳社、各支部の支援と協会の発展に尽力している。
神戸市内で川柳社10社が集まり発足した神戸川柳協会では、昭和48年の発足当時から協会理事として参画しており、協会における理事業務全般を積極的に推進し、会の発展と後進の育成に尽力した。現在は副理事長として活躍しており、長年にわたり本市の文化芸術の振興に貢献している。

神戸わたくし美術館 芸術・美術

平成12年に長田区在住の医師・三浦徹氏が自宅を改修し、自身で収集した美術作品を公開する私立美術館。年4回の企画展を17年間続け、延べ約3千人が訪れており、中には神戸だけでなく東京などの遠方からの観覧者がある。神戸を代表する美術家の一人である堀尾貞治、新開地のゴッホと呼ばれる故高橋信夫をはじめ、多数の作家の作品が収めらており、BBプラザ美術館での「タカハシノブオ」展への作品貸出など、その収蔵品は貴重な作品として他の展覧会にも貸し出されている。
個人が私財を投じ、自宅を開放して作品を一般公開するわたくし美術館は、神戸で生み出された芸術の発信に取り組む存在として、長年にわたり本市の文化振興に貢献している。

古結 直美(こけつ なおみ) 芸術・音楽(邦楽)

昭和23年に生田流箏曲 前田夏子師に入門、昭和27年に小授導取得。以来、日本当道会をはじめ、兵庫県箏絃連盟・神戸三曲協会など三曲関係諸団体の演奏会や研究会等に精力的に参加し、研鑽を深めてきた。また、「国民文化祭」「ひょうご邦楽の祭典」等に随時参加するほか、国際親善文化交流使節団に参加し、シンガポール・ニューヨーク・パリなどで演奏を行うなど、国際親善にも貢献している。
昭和45年から雅会を主宰し、門人の養成に努めるとともに、中学・高校・大学の箏曲部や神戸新聞文化センター等の文化教室などの講師を長年務めるなど、三曲の普及・振興に関わる幅広い活動を展開しており、長年にわたり本市の文化芸術の振興に貢献している。

村上 浩一(むらかみ こういち) 芸術・音楽(ハーモニカ)

10歳からハーモニカを吹き始め、社会人生活の中で演奏を続けながら、退職後にさらにその技術を磨き、神戸新聞文化センター等の多数のハーモニカ教室の講師として演奏指導に携わってきた。さまざまなハーモニカ団体の役員を歴任するとともに、1,000曲を超える幅広いジャンルの曲をハーモニカ独奏または合奏用に編曲するなどの普及活動を行い、その活動は関西のテレビ番組でも取り上げられた。
90歳を超えた現在も、毎年開催される関西ハーモニカ連盟、日本ハーモニカ芸術協会関西支部連合会主催のコンサートに出演するほか、神戸市内の老人福祉施設において慰問演奏を行うなど、ハーモニカの演奏・普及活動を通じて、長年にわたり本市の文化芸術の振興に貢献している。

花柳 芳利喜(はなやぎ よしりき) 芸術・舞踊(日舞)

昭和13年に入門、昭和24年に日本舞踊 花柳芳利喜を取得。昭和27年に「慶扇会」を発足し、御影公会堂で第1回発表会を開催して以降、定期的に発表会を行ってきた。東灘区住吉茶屋区民会館において教室を開くとともに、兵庫県舞踊文化協会の役員を長年務めており、県市主催の事業等にも積極的に参加・出演している。平成19年・20年のひょうご名流舞踊の会では「三保の松」「永寿松竹梅」を、平成23年の第60回記念ひょうご名流舞踊の会では「君が代松竹梅」を披露した。
これまで多くの門人を舞踊の会に送り出し、平成23年には故花柳和泉の跡を継いで門下生をまとめて指導を行い、後進の育成に努めるなど、長年にわたり本市の文化芸術の振興に貢献している。