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2022年度(1~3月)神戸市民病院機構における医療事故

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記者資料提供(2023年7月21日)
健康局地域医療課

神戸市民病院機構における医療事故の公表に関する指針に該当する事案(医療側に過失が認められるレベルA以上の事案等)は以下のとおりです。

1.事象レベル別件数(2023年1月~3月)

レベル 件数 態様
A 1 予期しなかった、もしくは予期していたものを上回る濃厚な処置や治療の必要性が生じた場合
B 0 予期しなかった、もしくは予期していたものを上回る永続的な障害や後遺症が残り、有意な機能障害を伴う場合
C 0 事故が死因となる場合(原疾患の自然経過によるものを除く)
 

2.公表事案

(1) レベル:A

(2) 発生年月:2023年1月

(3) 発生場所:神戸市立西神戸医療センター

(4) 発生状況と経緯:

  • 乳癌の患者(50代女性)に対して、術前検査および術後の化学療法施行を念頭においた血液検査で、HBs抗原陽性、HBc抗体陽性(注1)の結果を得た。
  • 陽性の結果が出た患者に対して事前に肝炎ウイルス再活性化予防を実施すべきところ、肝炎に対する対応を行うことなく抗がん剤治療を開始した。
  • 治療開始後、肝炎に対する対応がなされていないことが発覚した。

(5)対応・処置:

  • 採血検査を行ったところ、血中ALT(注2)の著明な上昇を認め急性肝炎と診断されたため、抗がん剤治療を中止し、急性肝炎の治療を施行した。

(6)今後の対策:

  • 再発防止のための院内研修を実施するとともに、これまで以上に院内での連携を密に行うことで、複数チェックによる確認体制の強化を図る。
  • 感染情報を確認するシステムの項目に、B型肝炎に関する情報を追加するシステム改修を行う。
(注1) B型肝炎患者と認識される検査結果
(注2) 肝臓に最も多く含まれている酵素の一種で、この数値が高い場合は、肝臓に問題や疾患がある可能性が高い。

参考:公表に関する指針

公表に当たっては患者さん及びご家族が特定・識別されないよう、個人情報の保護に最大限の配慮を行いつつ、事案の内容について一定の範囲で公表を行っています。

神戸市民病院機構における医療事故の公表に関する指針は、神戸市民病院機構のホームページをご覧ください。

<公表に関する指針>

URL:http://www.kcho.jp/media/pdf/disclosure/anzen/300701shishin.pdf